第伍話 《真っ黒》〜中編〜
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出す。
剣には真っ黒い泥のようなものが付着しており、それをナイアはひと振りし、汚泥を落とす。
「ふふ、どうですか? この剣は」
「切れ味は良さそうだ。が、明らかに長すぎる」
そう。シキの指摘の通り、その剣は長い。長すぎると言ってもいい。
黒光りするその剣は、何しろ刀身が目算でも2メートル半程あるのだ。
鉄塊を引き伸ばして、無理矢理に剣の形にしたかのような形状の剣。
それを、ナイアは片腕で持ち上げていた。
「これが長すぎるなんて、私には丁度良いくらいです――――まぁ、これ以上時間を稼いでも助けは来ませんし、早く殺し合いません?」
シキは歯を軋ませ、ナイアを言葉に応じてダガーを後腰から抜き、構える。
「そんなこと、分かってたさ」
小さく呟いて、大剣を携えた修道女の格好をした女を、少年は迎え討った。
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