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ストライクウィッチーズ1995〜時を越えた出会い〜
第四話 ロマーニャ基地@
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介がまだですよね。ごめんなさい」
あはは、笑顔を浮かべて彼女は言った。
「私、宮藤芳佳です! 階級は、えっと……軍曹、だったかな? お料理とか得意ですよ! ちなみに今日は1945年の4月4日です。時間は……あ、ちょうど朝の9時ですね」
……どうやら、本当にここは過去の世界らしい。
嘘をついているようには見えないし、壁のカレンダーを見てもそうだ。おまけに寝ている間に日付が変わっていたらしい。と言う事は今は朝なのか。カーテンがしてあるからわからなかった。朝の9時という事は、おそらく起きたであろうことを見越して朝ご飯を持って来てくれたのだろう。
だがしかし、そんなことよりも私の頭は他の事でいっぱいだった。
(宮藤先生……若いころはこうだったんだ……)
――宮藤芳佳
扶桑海軍史上最大の問題児かつ功労者。
魔法医療の第一人者であり、宮藤一郎博士を父に持つ扶桑海軍の伝説的なウィッチ。
戦後、欧州で医学を学び、実家の診療所を発展させた医学校を設立した医学の母として知らぬ者はいない有名人。
ガリア、ヴェネツィア両都市解放の戦功を賞して勲章を授与される予定だったにもかかわらず、当時の海軍大将に向かって「あ、今日は往診の日です」と言い放ち、輝かしい勲章などには見向きもせず往診鞄を持って行ってしまったという途方もない逸話の持ち主だ。
おまけに、式典の会場にあったユニットを「ちょっと失礼します」といって強引に借りて飛んで行ってしまったというのだからすごい。
(こんな人だったんだ……)
フルネームを聞いてようやく思い出す事ができた。
若いころの姿を知らない私だが、たしかに面影があるかもしれない。
「ああ! 大事なこと思い出しました!」
「な、なんでしょう?」
「坂本さんが、起きられるようなら司令室に来いって言ってました」
なるほど。当然だろう。寝ている間に身元を調べたのかもしれないが、分かるはずがない。さりとて未来人である……なんてことは思わないだろうしなぁ。
「じゃあ、食器はそこに置いといてくださいね」
「あ、宮藤先……じゃなくて、宮藤さん!」
私は慌てて宮藤さんを呼び止めた。
「その……色々ありがとうございました」
すると、嬉しかったの恥ずかしかったのか、宮藤さんは頬を赤く染めてこういった。
「ううん、気にしないで。あと、私の事は芳佳でいいよ」
そう言うと、宮藤さんはそのまま走り去ってしまった。
私も、そろそろ起き上がって司令室とやらに行かないと。
――ロマーニャ基地 司令室
「失礼します……沖田和音、参りました」
朝方、とは言っても既に9時過ぎなわけだが、明るくなった基地の廊下を通って、和音は
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