第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第31話:旅の仲間が増えました……けど老人
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(ミントス − ソレッタ王国 草原)
ブライSIDE
馬車があると便利じゃのぅ。
特にワシの様な老人には有り難い事じゃ……
長距離でも幌の中で快適に楽が出来る!
徒歩じゃと最低でも自分の荷物は持たねばならんからのぅ……
しかも仲間が多いからワシが戦わなくても解決する。
良い仲間を得たぞ!
あの後、ダメ元でクリフトの看病をお願いしたら、まん丸の中年と頭の悪そうな青年が買って出てくれた。
中年はトルネコ……青年はホフマンと呼ばれておったな。
二人ともヒルタン老人に商売の極意を教わりたいと言ってた……
特にトルネコの方は必至にウルフを説得しておったが、戦力にはならなそうじゃし置いてきて正解じゃろうて!
ちゃんとクリフトの看病さえしてくれるのならな……
それにしても……
ワシはてっきりウルフがリーダーかと思っておったが、どうやら本当のリーダーはシンという少年の様じゃ。
何でも伝説の勇者じゃとか……胡散臭いのぉ。
ウルフの方がリーダーに適してると思うのじゃが……
容姿端麗じゃし決断力も統率力もある。
何よりシンが彼を慕っており、戦闘が終わる毎に目で評価を求めておるのじゃ。
これはどうなんじゃろうなぁ?
じゃが気になる事が一つ……
「のうウルフ……何でおヌシは戦わないんじゃ?」
そう……ヤツは戦闘になるとシン達に任せ、自身は数歩下がって見学に入ってしまうのじゃ。
まるでリュカの様に……
「俺が戦っては、みんなの成長の妨げになってしまうんです。自惚れてる様に聞こえますが、少なくとも今現在の彼らより俺の方が強いので、戦闘に参加してしまうと俺一人じゃ勝てない相手が出てきた時、全滅しかねない状況になってしまうんです。実戦は最高の訓練ですからね!」
「リュカみたいな事を言うのぉ……」
「そうですよ。俺はこの方法をリュカさんから直接教わったんです! 俺がまだ弱く……スライム一匹倒すのにも苦労していた頃、一緒に旅立ってくれたリュカさんが示してくれた行動なんです! もしリュカさんが全てを一人で片づけていたら、俺は弱いままでしたでしょうね」
いかん……瞳を輝かせてヤツの事を語り始めた!
最近のクリフトがコレと同じ目をする……
あのトラブルメーカーの何処に、そんな目になる魅力があるのだか?
話を聞くとこによると、このパーティーに参列している少女二人(青い髪の美少女と栗色の髪の美少女)はリュカの娘だとか……
しかし、それぞれ母親が違う上、本妻とも違う愛人に生ませた娘だと言うじゃないか!
そんな男を尊敬できる神経が解らん!
リュカに憧れを抱くウルフを見ていると、思わず苦言を言ってしまいそうになる……
しかし、ミントスを出立する前にウルフがコッソリ耳打ちしてくれた。
二人の少女は
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