第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第31話:旅の仲間が増えました……けど老人
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父親を尊敬しており、侮辱の類を言うと激怒する。
勿論、小娘二人が怒ったところで怖くも何ともないのじゃが、本気で泣き出すと言う事なので、可能な限りリュカの事を悪く言わない様に気を付けている。
まったく……女には人気じゃのぅ!
ブライSIDE END
(ミントス − ソレッタ王国 草原)
シンSIDE
はぁ……
ブライさんの視線が凄く痛い。
絶対『何でお前が勇者なんだ?』って思っているんだろうなぁ……
俺も同じ気持ちだよ……
ウルフさんの方が見た目も行動も勇者っぽいし、何より頼りになる人物だ。
初対面の人じゃなくても同じ事を考えるさ!
でも何故だか俺が勇者として村のみんなに育てられた。
その思いは無駄にしたくない!
だから俺は頑張る……例え勇者にそぐわない男だとしても。
戦闘ではマーニャさんとミネアさんに、そしてリューラさんに指示を出す。
やっと最近になってリューラさんが俺の指示に不満顔をしなくなった……
本当に剣術能力はズバ抜けているから、彼女が素直に従ってくれるのは助かる。
プライドが高いのは姉妹してそっくりだ。
彼女の場合、自分が認めた強者以外からの命令が不満なのだろう。
きっとウルフさんからの指示だったら、初めから素直に従ったはずだ……
そうなると彼女らのお父さんて、どんな人物なのだろう?
それぞれ違う方向にプライドが高い二人の娘の、尊敬を一身に浴びる人物とは……
更に言えばウルフさんが心底憧れている人物だ。
ソレッタ王国に辿り着けば、多分リュカさんが……リューノちゃん達のお父さんが居るはずだ。
ウルフさんが以前言ってたが、強さは桁外れ……
そしてウルフさんの行動を見れば、リュカさんの事をリスペクトしているみたいだし、かなり思慮深いと思われる。
でも、物事を丸投げされる事を嫌うらしいし、トルネコさんは危険だとウルフさんが言ってた……
怖い人物なのかもしれない。
俺みたいな頼りない勇者擬きは嫌われる対象かも……?
「あの……リュカさんてどんな人物なんですか?」
馬車馬より前を歩いていた俺は、少し速度を落とし手綱を引き馬を誘導しているウルフさんに近付き訪ねてみる。
「どうしたの急に?」
「いえ……トルネコさんとの会話を思い出し、もしかして怖い人なのかなぁと思いまして……」
「失礼ね、お父さんは怖くないわよ!」
なるべく小声で訪ねたのだが、御者台に座っていたリューノちゃんに聞こえてしまい、何時ものヒステリックな声で叱られた。
馬の誘導はウルフさんが行っているのだから、御者の必要はない……戦闘に参加しないリューノちゃんは、幌の中に入って休んでれば良いのに……
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