第9話 罪を憎んで人を憎まずって言うけど、それじゃ罪人はどうなるの?
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も、子猫の捜索には自信があるからさ」
「新八さん……分かりました。お願いしますね、万事屋さん」
「オッケェイ、わが命に変えても!」
最早お決まりの台詞を吐いた後、銀時、神楽、新八の三名は茂みの奥へと消えていった子猫の捜索と、ついでに逃げ出したユーノの捜索に踏み出したのであった。
「へっへぇん、こりゃ棚からイチゴ大福だな。これで無事猫を見つけた日にゃこの家の奴等に俺の顔が覚え良く見てもらえるぜ。そうすりゃたらふく糖分を貰えるしいざとなったら金の方も工面して貰えるだろうしな」
「人間として腐ってますねこの人は……とにかく、今は子猫を捜索しないと」
早速仕事モードに切り替え、三人は子猫を捜索し始めた。すずかの言う通り、辺りは視界の悪い樹海となっている。先ほどの手入れの行き届いた庭とは雲泥の差である。
これは相当骨の折れる作業になる予感がした。
「み、皆さん……来てくれたんですねぇ」
と、其処へボロボロになったユーノがやってきた。が、そんなユーノの存在に気付かなかった銀時の足が無情にも振り下ろされて……
「みぎゃぁぁ!」
「あん、何か踏んだか?」
変な奇声を聞き、銀時は足をどかす。其処に居たのはくっきりと足跡が体一面にこびりついたユーノが瀕死の状態で横たわっていたのであった。
「あ〜らら、勢い余って踏んじまったよ。ったく、人間は急に止まれないって教わらなかったのか? これだから最近のガキは教養がなってねぇんだよ」
「教養のきょの字もないあんたが何言うか!」
全くその通りである。そんな訳で意識が朦朧としているユーノを無理やり起こす。
「おい起きろ! でねぇとフェレット丼にして食っちまうぞゴラァ!」
「美味そうアルなぁ。今夜の晩飯に食べたいアル!」
早速涎を垂らしてユーノを見る神楽。このままだと本気で食べられてしまいそうだ。身の危険を感じ取ったユーノは渾身の力を振り絞って目を覚ました。
「た、食べないで! 目を覚ましますからお願いします! だから食べないでぇぇ!」
「お、起きたか。早速で悪いが、お前を追い駆けてた子猫は何処行ったんだ? さっさと教えろ」
「すみません、無我夢中で逃げ回ってたもんでして、其処まで気が回んなくて……」
「何だよ、使えねぇなぁ。新八だったら一度見た猫は死んでも覚えてる位のスキルは持ってるぜ。お前はあれですか? カ○・コバ○シですか? ニュータイプの癖に全く使えないあの○ツ・コ○ヤシですかぁ?」
「あんたどんだけカ○に恨みあるんですか!」
どうやら面倒な事になってしまった。ユーノを見つければ自ずと子猫も見つかると思ったのだが、結局見つかったのはユーノ一人であった。この後更に子猫も探さねばならないとなると気が重くなってしまう。
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