第9話 罪を憎んで人を憎まずって言うけど、それじゃ罪人はどうなるの?
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おぉい神楽。お前何か問題しでかしてないだろうなぁ?」
「ん? 何あんた……」
いきなりやってきた銀時に対し金髪の少女が銀時を見上げる。が、銀時は鼻を穿りながら明後日の方を向いていたので目の前には神楽が居るのかとばかりに思っていたようだ。
「んだよお前、何時ものアルアル口調はどうした? キャラがぶっ壊れてるぞ」
そう言いながら穿った方の指を迷う事なくその少女に向かい突き出して来た。当然少女は抵抗する。銀時の手を両手で掴み必死にそれを防いでいたのだ。
「ちょっ、あんたいきなり何すんのよ! その汚い指を私に向けてどうするつもり?」
「んだよ。お前何時からそんなブルジョワ気取りになった訳? 俺達は常に貧乏と肩を組んで歩く天下の万事屋トリオだろう……」
言い終わる途中でそれを見た為に気付いた。其処に居たのは神楽ではなく金髪の少女であった。声が同じだったが為に全く気付かなかったのだ。
そして、それと同時に前方から神楽が、後方から新八が飛び掛かり前後を挟みこむ形で蹴りを放ってきた。
「私のダチ公に何さらすアルかこの腐れ天パー!」
「おめぇさっき言ってた事とやってる事がまるっきり矛盾してるじゃねぇか糞ボケェ!」
前後からの同時の蹴りを叩き込まれた銀時の口から苦痛の声が漏れ出し、その後地面に倒れて転げまわる。誠に無様な光景であった。
「大丈夫アルかぁアリサ? この駄目人間に何か卑猥な事されなかったアルか? もしされたんなら今すぐこの男を簀巻きにして三日三晩焼き焦がして定春の餌にするアル!」
「あ、有難う神楽。もう少しでこいつの汚い指が顔にこびりつけられる所だったわ……」
どうやら金髪の少女はアリサと言うらしい。で、そのアリサと言う少女は目の前で転げまわっている銀時に対してまるで蔑むような視線で見ていた。
「あんた、大人の癖してそんな事してるの? 本当に最低よ!」
「ぐおぉ! 普段から聞きなれた毒舌声なのに何故こうも心に響くんだ! あれか? これが金持ちの持つ力なのか? 俺達庶民にとってこうかはばつぐんだ! なのかぁ?」
アリサの吐き捨てた言葉に銀時のハートが粉々に粉砕されてしまった。青ざめた顔で胸を抑えながら必死に天に向かい手を伸ばす。その姿は余りにも滑稽であり、また余りにも無様に見えた。
(もうあの人の事は放っておこう。それにしても、あのアリサちゃんって子。確かに神楽ちゃんに声が似てるや)
新八も薄々そう感じていた。確かにアリサと神楽は声が同じなのだ。まるで声優が同じみたいな感じである。
メタ発言であった。
とにもかくにも、そんな感じで銀時を除く四人が机に座り楽しく会話をしていた。
で、銀時はと言うと、先ほどの行いのせいですっかり悪い印象を植え付けてしまった
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