第9話 罪を憎んで人を憎まずって言うけど、それじゃ罪人はどうなるの?
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いことたくさんあるのにこんな所で死にたくないぃぃぃ!)
二人揃ってブラックな妄想を抱きまくる。きっと二人の頭の中では月夜の荒れ狂う波止場でコンクリート漬けにされた銀時、新八、神楽、定春、ユーノらが謎のスーツ達の手により人知れず海底に沈められていく光景が浮かんでいるのであろう。
正しく人生の終わりと思える瞬間でもあった。が……
「うわぁ、何この犬。凄い大きいじゃない!」
「本当ね。見た目は子犬なのに大きさは熊さんみたいに大きいねぇ」
銀時達の予想とは裏腹に先ほどまでテーブルでお茶をしていた少女二人が定春と神楽に群がっていた。どうやら二人は定春が物凄く珍しいようだ。神楽もすっかり上機嫌になり胸を張って二人を迎え入れている。
「こいつは定春って言うアル。私の心の友アルよ」
「へぇ、犬を心の友って言うなんて、あんた見所あるじゃない」
どうやら少女の中の一人は結構な犬好きなようだ。金髪の少女でありもう一人は紫色の髪をした少女であった。
金髪の少女と神楽が犬に関して話し合ってる横で、紫色の髪の少女は腹を出してじゃれている定春のお腹を摩ってその感触を楽しんでいた。
どうやら思っていたよりも好印象だったようだ。
「よし、計画通りだ。流石は神楽だぜ」
「嘘こけ。あんた思いっきり動揺してたじゃないですか。でもまぁ、これで僕達が今夜殺される心配はありませんね」
ホッとする二人。どうやら明日の朝日は拝めそうである。まぁ、別に金持ちが皆アッチ系ではないのだが。
「おぉい、二人共何してるんだよ。早く荷物置いてくれよ」
「あ、はぁい!」
見れば既に恭也は屋敷に入っている。二人も急ぎそれに続き屋敷の要り口に荷物を置き、ようやく一息入れることが出来た。
「お疲れ、この後は少し此処でゆっくり休んでてくれ」
「おいおい、此処で待ち惚けかよ。お前はどうすんだよ?」
「俺は……ちょっと野暮用があってさ」
銀時の問いに恭也は頬を赤らめながら指で?いていた。その仕草は明らかである。そして、その仕草を見た銀時と新八は悟っていた。
この屋敷にこいつの彼女の類が居る。と……
「けっ、そうかよ。じゃぁごゆっくりリア充してな。俺達は外でお子ちゃま達と戯れてるからよ」
「あぁ、だけどくれぐれも粗相のないようにな。一応お得意様なんだから」
「わぁってるよ。黙っといてやるからその分上乗せ頼むぜ」
手をヒラヒラさせながら銀時と新八は退散した。他人のリア充になど興味はない。今はそれよりも神楽が何か問題をしでかさないか監視をする必要がある。幾ら仲良くしていたからと言って神楽は普通のお子ちゃまじゃない。
下手な事をしてこの家の子に怪我などさせたらそれこそ大問題になってしまうのだ。
「
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