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駄目親父としっかり娘の珍道中
第9話 罪を憎んで人を憎まずって言うけど、それじゃ罪人はどうなるの?
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大きさと重さであり、中に入っているのは頼まれた菓子類やその他諸々だったりする。
 そして、そのさらに後ろを定春に跨った神楽とユーノがついていくと言う図式が出来上がっていた。

「んで、今回これをお届けするっつぅその月村邸ってのはどんな家なんだよ。邸って名前がつくからにゃかなりの金持ちなんだろう?」
「銀さん、言い方があれですよ。もう少しソフトに聞いてあげて下さいよ」

 ド直球に尋ねる銀時に新八のツッコミが炸裂する。が、そんな新八のツッコミなど銀時には何処吹く風であったりする。

「うっせぇなぁ、俺はなぁ何でもかんでも自分の言いたいことをビブラートに包み込んで柔らかく言うようなソフトな時代はもう飽き飽きなんだよ。これからはど真ん中、ドストレートに行く時代なんだよ。その先駆けを俺が成し遂げようとしてんだろうが。察しろやボケェ」
「あんた先駆けを思いっきり誤解してるだろうが! 第一それを言うならビブラートじゃなくてオブラート! あんたボケもいい加減になってきてんぞ最近」
「っせぇなぁ。あんまギャーギャー喚くなよ。持ってる荷物が更に重くなるだろうが」
「何時か覚えてろよ」

 とまぁ、そんな感じで言い合いをしつつも目的地である月村邸の門をくぐり、広大な庭先へと入る。それだけでも銀時達にとっては圧巻の眺めと言えた。
 広大で手入れの行き届いた庭。その庭一面で遊びまわる猫達。そして、日の光の当たる丸テーブルの上で優雅にお茶を飲む小さな乙女達。正しく絵に描いた様な光景と言えた。

「銀さん、僕は夢を見てるんでしょうか? これって正に絵に描いたような豪邸ですよ。金持ちの家ですよ! ブルジョワですよ!」
「落ち着け新八! 此処は気前良く動いてこの家の人達に顔を覚えて貰うんだ! そうすりゃいざとなったら金の力で俺達を助けてくれる筈だ。良いか、優雅に振舞え。どんな時でも平静を保ち、優雅に、きらびやかに振舞え。金持ちってのはそう言うタイプを好むんだからなぁ。分かったか神楽!」

 そう言い振り返る銀時、だが、其処に既に神楽と定春の姿はなく、振り返ると、其処には庭先で自由気ままに遊びまわる定春と神楽の姿があった。その光景を目の当たりにした途端、二人は血の気が引く思いがした。

(俺達の計画発動前からおじゃんになってるんですけどぉぉぉ! 最悪だぁぁ! 覚えを良くして貰うどころか別の意味で顔を覚えられちまったよ。あれじゃ正しくブラックリストに載っちまったよ。もう駄目だ。これじゃ助けて貰うどころか金の力で俺達処分されちまう。明日の朝日なんて絶対拝めねぇぞ。多分今夜辺り俺達コンクリート漬けにされてどっかの港で捨てられちまうよ)
(そんなの嫌だぁぁぁ! まだ僕は死にたくない。まだお通ちゃんの夏の生ライブ見てないしサードシングル買ってないしまだやりた
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