第9話 罪を憎んで人を憎まずって言うけど、それじゃ罪人はどうなるの?
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どお構いなしのまま銀時はボール一杯に盛られてあるチョコソースを食い荒らし、神楽は食べ残しのチョコケーキを丸呑みにしてしまっていた。
「おい神楽。あのお客頭が変だぞ。何もないのに馬鹿みたいに叫びまくってるじゃねぇか」
「全くアル。この世界って凄く怖いアルよ。私早く江戸に帰りたいアルよパピィ〜」
二人揃って自分は関係ないオーラを放っている銀時と神楽。だが、明らかに今回の騒動の原因はこいつらにある。そして、そんな銀時達を見て呆れ果てる新八がレジに立っていた。
「またやらかしてるよあの二人は……」
深い溜息をつきながら自分のポジションに立っていた。銀時達が此処で働いてから既に数日が経過している。本来なら既に代金分は働いたので自由の身になれる筈なのだが、銀時と神楽が好き勝手やらかしてる為に返って負債が増えまくってしまい、結局今日まで働く羽目になってしまったのは言うまでもない。
「すいません、これお願いします」
「あ、はい。ただいま!」
そうこうしている内に新八の元には食事を終えた客がレシートを手にやってきた。それを新八が受け取り早速レジを扱う。だが、其処で分かると思うのだが、新八はレジが使えないと言うかなり古い人間である。江戸のレジが使えないのにこちらのレジが使えると言うとんでも設定などある筈もなく……
「あ、あれ? こっちがこれで、ど、どうなってんだこれ?」
最早御馴染みとも言える感じでレジ相手に悪戦苦闘をする新八が其処にいた。
「ちょっとぉ、まだなの? 早くしてくれない」
「す、すみません。どうもレジってのが苦手なもんでして。生まれてこの方剣しかやった事がなくて……」
「いい訳は良いからさっさとやってくれない? こっちは急いでるんだけど」
「は、はいぃぃぃ! すぐにやります」
客に急かされ、急ぎ勘定を行おうとする新八。余談だが、支払いが遅延している要因は銀時、神楽だけでなく新八も加わっているのであったりした。
***
空は快晴、小鳥は歌をうたい、町では人が楽しそうに歩き回る。今日は誰が決めたか休みの日と名高い日曜日。その日は学校も当然休みだし、会社も一部を除き休みとなる。が、そんな世間一般の休日の日に、銀時達は相も変わらず翠屋にこき使われるのであったりした。
「くっそ、重てぇなぁ〜。何だってこの日曜日にこんな重労働しなきゃなんねぇんだよ!」
「文句言うな! お前等が仕事場で好き勝手してるせいでこっちは被害が出てるんだぞ。その分の穴埋めを兼ねてこうして配達の仕事をして貰ってるんだ」
文句を言う銀時の前を同様に荷物を持つ恭也が戒めた。その後に続いて新八も同様に荷物を持っている。大きさ的には両手で持てる位の
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