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駄目親父としっかり娘の珍道中
第9話 罪を憎んで人を憎まずって言うけど、それじゃ罪人はどうなるの?
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た印象から一転して真剣な面持ちとなった。それもそうだ。この世界は言ってしまえば異世界。自分達のいた痕跡など全く無い未知の世界だ。
 その世界にも関わらず自分を知っている。その疑問を知りたかったのだ。

「答えて、貴方が坂田銀時なの?」
「そうだったらどうだってんだ?」
「そうだったら……此処で倒す!」

 言葉と同時にその少女は一気に加速してきた。一瞬の内に銀時のまん前に少女は現れる。そして、杖から金色の刃を展開して頭上に振り上げていた。

(は、はえぇ!)

 驚く銀時。咄嗟に木刀を引き抜こうとしたがその直後に少女の姿は消えた。目の前には何も映っていない。
 目を見開いて驚愕する銀時。更に、腰に挿してあった筈の木刀がないのだ。
 見れば其処にあった筈の木刀が忽然と姿を消していた。

「無い! 俺の木刀が無い!」
「木刀ならあるよ」
「何!?」

 声のした方を振り返った。其処は丁度銀時達の真後ろだった。其処には先ほどの少女が銀時の腰に挿してあった木刀を持っていた。その証拠に持ち手の部分に洞爺湖(とうやこ)と彫られている。あれは紛れも無く銀時の木刀だ。

「早い、一体何なのあの子は?」
「最悪だ、まさか他の魔導師まで来ていたなんて……」

 ユーノは舌打ちした。現状でユーノはこの魔導師に対抗出来そうにない。それに銀時や神楽でも怪しい。新八は言う間でもない。

「坂田銀時、貴方を倒します。私の全力を込めて!」
「その前に俺の木刀返せ! てめぇ無抵抗の人間に対して切れるのか?」
「普通の人間だったら切りません。だけど、貴方みたいな駄目人間には容赦しません!」

 待ったなしで切りかかってきた。初撃を横飛びで回避する。だが、その直後に刃の展開されていない峰の部分を振るってきた。それは丁度銀時の背中に命中し、激痛が全身に襲い掛かる。

(な、何だコイツ! 本当にこいつガキか? 子供の力じゃねぇぞこれ!)

 ダメージを負いながらも銀時は悟った。この子は紛れも無く強い。更に言えば銀時自身も弱体化しているせいか全く相手にならないのだ。
 地面に倒れ付した銀時に向かい少女は閃光の刃を向けた。

「おいおい、一体何だってんだよ。俺ぁ自慢じゃないがお前みたいな可愛い顔の女の子に恨み買うような事した覚えはないんだけどよぉ」
「貴方にはなくてもこっちにはあるわ。覚悟して!」

 そう言い少女が杖を振りかぶる。

「銀ちゃん、今助けるアルよぉ!」

 すると其処へ神楽が少女目掛けて傘を振るってきた。岩すらも砕く神楽の一撃だ。まともに食らえば骨すらも砕ける威力である。
 だが。

「ちっ!」

 少女は咄嗟に神楽に向かい手を翳す。するとその手を中心に奇妙な魔方陣が展開される。その魔方陣
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