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駄目親父としっかり娘の珍道中
第8話 どんな些細な事でも懲り過ぎると案外大変
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不規則であり、予想が全く出来ない。
 フェイトは勿論、アルフに至っても、この異様な場の空気に半ば呑みこまれつつあった。
 このままでは頭がどうにかなってしまいそうだ。そう思いなのはに助けを求めようとしたのだが……

「はいはぁい! 私は2250円!」

 其処には回りのおじさん達と同じように大声で金額を叫ぶなのはが居た。しかもかなり目がマジである。
 其処までしてこんな魚が欲しいのだろうか?
 フェイトにはほとほと理解など出来なかった。見れば見る程余り美味しそうには見えないからだ。幾らこれは美味しいと言われてもその美味しさを知らない物に見せてもチンプンカンプンなのと同じ事だ。
 我々一般人がゲテモノ料理を食べれないのと同じ発想と思っていただければ間違いないと思われる。
 とにかく、そんな訳でフェイトとアルフをほっぽったままで激しい競りのバトルが展開していた。
 阿鼻叫喚! 抱腹絶倒! 勧善懲悪! 弱肉強食!
 適当に四字熟語を並べてみたが、とにかく物凄いバトルが其処では行われていたのだ。
 例えるなら白い魔導師と黒い魔導師が夜明け時の海の上で激しい魔法合戦を行っている時と同じ位だと思って頂ければ分かり易い。
 そうこうしている内に、バトルもようやく終盤になっていき……

「6500円!」
「はい、此処まで! こちらの商品はそちらのやっほい寿司店の方にお買い上げ頂きます。毎度有難う御座いました!」

 元気の良い幕切れの言葉と同時に方々へと散っていくおじさん達。そんな中、なのはが頭を?きながらフェイト達の元へと戻って来た。

「御免ねぇ。もうちょっとだったんだけど競り負けちゃった」
「ううん、凄いバトルだったよ! もうド迫力の超展開だったよ!」

 気がつけばフェイトも先ほどの競りに見入ってしまい何時しかこの市場が楽しく思えてしまったのだろう。さっきまでの眠気はすっかりすっ飛んでしまい、今は市場を回る事が楽しくなってしまったようだ。

「さ、次行こう。まだまだ掘り出し物が沢山ある筈だし」
「うん!」

 元気を爆発させるかの如く、なのはとフェイトは市場の方へと駆けて行く。そんな二人を見て、アルフはまたしても溜息を吐く次第なのであった。

「やれやれ、お子ちゃまは元気だねぇ〜」

 呆れつつもついて行くと、その先では一匹の魚が高々と吊るされているのが見えた。
 外観から見るにかなりグロテスクな魚である。
 鰻と同じようにヌメヌメしているのは勿論なのだが、顔は醜悪その物であり体も何処と無く怖い感じがする。

「さぁさぁ、獲れたての鮟鱇(あんこう)だよぉ! 今なら特別サービスで自分で捌いた方に無料でプレゼントするよぉ!」
「無料だってさ! ちょっと行って来るね」
「え? なのはぁ!」


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