第二十三話
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行く、キャナルに文句をいいながら再び追いかけ、鬼ごっこが再会された。
カイウスはというと、
「こうなったら、俺の力で、目覚めろ!俺の中の野生の魂!!」
獣人化したはいいが、忘れてはいけない、このフロアには動物が嫌いな船長がいることを。
「僕の船で何してるんですかぁぁ!獣人化なんてしないでください!!ピコハン!ポイハン!コチハン!」
「っえ?うあぁぁ!!」
その後、カイウスの行方を知るものは居なかった。
「死んでねえよ!!」
まあ、死んではいないが、カイウスは重症を追い、医務室送りとなった。
「ぜぇ・・ぜぇ・・・なんで、こんなに走り回らなくちゃいけないんだ・・・」
キャナルが再び逃走してから、随分経つが、ヴェントはあれから一度もキャナルを見付けられず、ずっと船内を走り続けていたので、相当足にきていた。
ついには歩くのも辛くなり、一度廊下に腰を下ろす。
一度、座ると疲れがどっと押し寄せてきて、身体中汗だくになり、服が張り付いてくる。
「はぁ・・はぁ・後は、何処を探したらいいんだ・・・」
自分の手を扇ぎながらそう呟く。
もうこうなったら、探すのを諦めて、『コクヨウ玉虫』を捕まえた方が早いんじゃないかと思い始めた。
そう考えていると、近くの扉から大きな物音がして、確認してみるとそこはヴェントとキャナルの部屋だと気付き、重たい足を動かし、部屋のドアノブを握る。
「ここじゃなかったら、本当に諦めるか・・・」
そのままドアノブを回し部屋の扉を開ける。
「来ないで!来ないで!来ないでぇぇぇ!!誰か助けてぇぇぇ!!!」
「・・・・・」
何事もなかったように扉を閉める。
一度後ろを向き、扉を見ないようにする。
ーーあれはなんだろうか?
ーーこれを受け入れろと言うのか・・・もう中がカオスになってるぞ
ーー夢だと思いたい、つーか夢になれ
一度、両手で頬をパンと叩く。
「よし、これで眼が覚めただろ」
再び扉を開けてみる。
現実は変わらなかった。
「あ!ヴェント!!助けてぇぇ!!」
今度はキャナルが気付いた、だが再び扉を閉める。
ーー現実逃避した、俺が馬鹿だった
ーー相手はキャナルだ、これくらいはやる、もう覚悟決めるか、キャナルが泣きながら名前を叫んでるし
遂に決心して、部屋に入る。
中はカオスといっていいほど荒れ果てていた。
ヴェントとキャナルの衣服や本、布団に生活に使いそうな道具が全て散らばっていて、部屋の足場がほとんど無くなっていた。
キャナルはヴェントの本棚の一番上に、避難しており、その本棚の側には『コクヨウ玉虫』が居た。
とりあえず、『コクヨウ玉虫』を捕獲してみると、異変に気付く。
「!!これは・・!」
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