第二十三話
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赤い煙の依頼を受け数日が経ち、新たな情報を集めるため、アンジュはルミナシアを回っている新たなメンバーを呼び出し、ベレー帽を被った双剣士使いのスパーダ・ベルフォルマがアドリビトムに帰ってきた。
スパーダが得た情報は、様々な人が見るたびにその姿が変化しているとの事だった。
その姿は花や虫、魚など、そして、病気を治す存在から願いを叶えると言う話になったこと。
「・・・zzz」
「・・・・・」
ここはヴェントとキャナルの部屋。
寝息をたてながら布団を抱き枕にしているキャナルをヴェントは若干、苛ついた表情を見せながら右拳を振り上げ、そのままキャナルの額めがけ勢いよく振り下ろす。
「あぅ!」
寝ているので避けること叶わず、額に直撃すると、キャナルは額を押さえながらゴロゴロ転がり、それをヴェントは足で止める。
「ヴェント~、痛いですぅ~」
「お前はいつになったら学習する、これで五回目だぞ!俺の布団を占領するの!」
「そんなに自分の布団で寝たいなら、あたしと寝ればいいですぅ!」
「断る!」
最近、キャナルはほとんどヴェントの布団に侵入してくる。
本人が言うには愛情表現らしい。
しかし、赤い煙はスパーダの情報で進展せず、まだ他のメンバーは調査をしているため、いつ帰ってくるかわからず、調査も進まないのでピリピリしているのに、こんな事をされては流石に我慢が出来ない。
そのせいで床に寝るはめになったり、寝不足になったりで、疲労が半端ない。
「はぁ・・・少しくらいゆっくりしたいな・・・」
「あたしの寝顔に見惚れて、いつも手が出せないなんてヴェントはまだまだ甘いですぅ~!」
「言い方をもっと考えろ誤解を招く・・・」
何か誤解されそうな言い方をしていたが、ヴェントは夜にキャナルを叩き起こそうとしただけである。
ここのところ何度もそうしようと思ったが、気持ち良さそうに寝ているキャナルを叩き起こすのは可哀想だと思い結局は手を出せず、ヴェントが床で寝るはめになる。
「けど、朝になると苛ついてこんな調子なんだけどな・・」
そう呟くと、ヴェントは部屋を出ていく。
少しすると、脅威的な速さで服に着替え、髪を整えたキャナルが出てくる。
そして、いつものように二人で依頼をこなす一日が始まる。
「アンジュ、何か依頼あるか?」
「う~ん、さっきディア君とカノンノ、クレス君にイリアが受けた依頼が最後だったの、だから残った人達は皆休みよ」
「そうか・・・最近、依頼ばっかだったからな」
この数日を思い返してみる。
食事と睡眠意外はほとんど、何人かで依頼に行くのが当たり前になっていた。
そのお陰で事故のせいで嫌いになっていた依頼がまた好きになってた自分に驚いた事もあった。
これもディアやキャナル、アドリビ
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