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少年は魔人になるようです
第18話 姫様の想いは重いようです
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それから考えても良い事じゃ。


「ふ〜む。私がとやかく言う事ではないわね。頑張りなさい、アリカ。

私も、今回は本気だから、ね。」


義姉君は、ナギファンクラブのナンバー2。

ナギに対する思い入れは、普通ではないのじゃ。


「王女なのですから、傭兵などを選ばずとも……。」


・・・かく言う私は、アーカードファンクラブの会員ナンバー1にして、創設者なのじゃが。

いや、好きとは関係無しに、『紅き翼』で唯一ファンクラブが無いのが気になっただけじゃ。


「そう言うアリカだって―――」


と、話していると


「マクギル元老議員!あんたが?!」

「いや、ワシちゃう。主賓はあちらの方々。」


・・・アホなやり取りが聞こえて来おった。

が、ここで止まっている訳には行かぬので、歩を進める。


「ウェスペルタティア王国第二王女、アリカ・アナルキア・エンテオフュシア王女と

第一王女、エルザ・ファミリア・エル・プレミロディオル王女。」 


狙っていた様なタイミングで、私と義姉君の紹介が入った。


「初めてお目にかかる、『紅き翼』の諸君。第二王女のアリカと申す。」

「同じく第一王女、エルザと申します。――よろしく、ナギ様。」


私達が自己紹介すると、あちらも返して来る。


「初めまして姫様!俺はナギ!この『紅き翼』のリーダーだ!!

お姫さんに名前を覚えて貰ってるたぁ光栄だぜ!!」


赤毛の小僧が叫んでおるが・・・なるほど。こやつが『千の呪文の男』か。

確かに、保有しておる魔力はかなり多いが、品性の欠片も無い。

義姉君はこの様な者の何処が良いのじゃ?


「初めまして。私はアルビレオ・イマと申します。」


と、笑みを浮かべた優男が言う。・・・考えが読めん奴じゃ。


「神鳴流、青山詠春です。」


簡潔に言うたのは剣――刀、と言うんじゃったな――を持った男性。

どこか生真面目な雰囲気がある。


「フィリウス・ゼクトと申す。ナギの師匠をやっとった、位しか紹介がないのう。」


見た目に似合わず、時代がかった言葉で言う子供。

いや、風格がある故、子供と言う訳ではないのじゃろう。


「よろしく、姫さん!!!俺はジャック・ラカン!!南じゃ無敵って有名なんだが、知ってるか!?」

「喧しい。気安く話しかけるな、下衆が。」


何なのだ、この筋肉ダルマは。全く持って不愉快じゃ。


「…愁磨。愁磨・P・S・織原。

『皆殺しアーカード』、って言った方が、あんた等にゃ分かり易いだろう?」


そして、あの方がおった。


ー―――――――
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