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ソードアート・オンライン〜黒の妖精〜
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「だ・・・大丈夫です・・・私も、直さなきゃいけないのに・・・」
「敬語はいいよ。同じくらいの年みたいだし」
「はぁ・・じゃあ・・」
正直兄を狙っている奴と仲良くする気は毛頭ない。しつこいけどブラコンじゃありません。
「へぇ、キリアが半日でここまで話せるとは・・・」
「わ、私だってこれくらい出来るよ・・・」
「戦闘時のキリアを見たらアスナの顔がどうなるふぐっ・・・・!」
「私を見て・・・・何?」
正直、戦闘時の私はヤバイ。
いつか見せることにはなるだろうけど少なくとも今はその時じゃない。
「私が・・・・何?」
「ごめん!悪かった!悪かったって!!」
私はちょっと珍しいけど兄にたっぷり睨みを利かせ、フン、と顔を反らし椅子に座りなおした。
「ふふ・・・仲がいいんだね、二人共」
「「よくない!」」
いや、私は兄が好きだけど、今はキライ。
「いいじゃない。私、キリト君が女の子と仲良く話してるところなんか見たこと無いわよ?」
「キリアは妹だ!」
「動揺するところから、君、ほかに仲いい子とかいないでしょ」
「あたり・・・」
私はボソリと呟いてみる。
人のことは言えないけど、兄のフレンドリストは泣きたくなるほど寂しい。
「別に良いだろ。ソロなんだし。キリアも少ないよな?」
「・・・うん。少ない。でもお兄ちゃんよりは多いと思いたい・・・」
「何だよソレ・・・」

それから、何でギルドにはいらないの?とか、70層あたりからモンスターのアルゴリズムがイレギュラー性が増してる、とか、そんな話になった。
私は薄々感づいていたのかもしれない。
この人が次に何を言うのか、ということを。
「そうだ。しばらく私と、パーティー組なさい。君たちが噂ほど強い人か確かめたいし、私の実力もちゃんと教えて差し上げたいし。あと今週のラッキーカラー黒だし。」
く・・・黒い装備が裏目にでたああああ!!
私は兄と同じで真っ黒な装備だけど、ところどころに白が入ってる。
でも黒だ!全体が黒い!兄!どうするの〜・・・!?
「な・・・んだそりゃ!」
「そうだよ!」
「ウチはノルマとか無いし。」
「護衛は!」
「置いてくるし。」
「そんなぁ・・・・」
アスナさん。   強いです。
   食事中にアスナさんがナイフ振り回すなんて物騒な真似をしたということは、また別のお話。

私たちは結局、ラッキーカラーのせいでパーティーを組むことになった。
もちろん私は、ラッキーカラーがただの言い訳って事を知ってる。
だって兄が、「仕方ない」って了承したとき、目にこれでもかってほどの歓喜が見えたから。
明日・・・兄に何かしたら・・・。
島島
翌日、私たちは約束どおりに転移門前に集まった。
ちなみにまだアスナさんは来ていない。
ああ・・・ゲー
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