幻想御手
Trick16_サメの腹の中さ
[1/6]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
木山と会った翌日、初春が調べた幻想御手の情報から、
様々な場所でスキルアウトが幻想御手の取引をしていることが分かった。
そして白井と信乃が手分けして捜査を開始した。
「すみません・・あの・・・・私も幻想御手が欲しくて・・」
「あん! いいぜ! 金さえ持ってくればな!」
「ほんとですか! あ、でもお金がちょっと足りないかもしれないんですが・・
何かお手伝いできることがあったら言ってください! 私働きます」
「“手伝い”ね・・いい仕事があるけど来るか?」
「はい!」
スキルアウトと幻想御手を欲しがっている弱気な人物の会話。
物語で考えるならここで白井か信乃の登場だ。
しかし、実は買おうとしている弱気な人物こそが西折信乃だ。
信乃は10件ほどスキルアウトのたまり場を訪れたが、そのすべてが偽物、
もしくは麻薬などを幻想御手として売っている奴らばかりだった。
力づくではあまり効果がないと考えて作戦を変更。
購入者として下手にでて情報を得ようと考えたのだ。
すると一度目の取引で成功。今までの努力が無駄に感じたが、とにかく幻想御手の
事だけを考えることにした。
その後、連れてこられたのは廃工場。
スキルアウトのたまり場としてはお約束の雰囲気をしている。
そこには明らかにスキルアウトではない人たちが男女合わせて5人いた。
工場の隅で地面に直接座っており、一人は気を失っているように倒れている。
その周りにスキルアウトが数人がパイプイス座って何か話していた。
この状況、一般人が捕まっているように見える。
「あの・・何の仕事があるんですか」
「まあ焦るなって。ほら、両手を前に出してみろよ、両手首を合わせるようにしてな」
(手首ってことは拘束するのか・・やっぱりあの人たちは捕まっているんだな)
信乃はスキルアウトを全員倒すことも考えた。
しかし、人質がいるために下手に手出しはできない。相手の人数も30人はいる。
(ここは大人しく捕まりますか・・もしもの時は、“あれ”の使用許可もあるし)
信乃は弱気キャラのまま
「あの、これでいいですか?」
素直に手を出した。
「ああ、それでいいよ!」
スキルアウトの男が急に信乃に手錠をかけた。
予想はしていたのだがそのままキャラを続けてわざと動揺した。
「!! なぁ、何するんですか! 仕事はどうしたんですか!?」
「バーカ!! 嘘に決まってんだろ! いや、仕事をやるのは嘘じゃないな!
お前は俺たちの実験台になるんだ!」
「実験台!?」
「ああ。パワーアップした俺たちの能力の実験台だよ。ボスが人間
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ