第184話
[4/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
えるバックアップが存在する。
星が死滅しない限り、星の力は彼が求める限り供給され続ける。
レギンスの波動砲は徐々に押され、遂には。
(エネルギーが持たない!?)
甲高い警告音とDANGERという赤い警告文字が画面を埋め尽くす。
波動砲はエネルギーが切れ、収束していき、最後には消えていった。
消えた瞬間の隙を麻生は見逃さない。
ナックルグローブを解除し、既に頭の中で描いていたイメージを現実に創り上げる。
創ったのは麻生の身体よりも二回りくらい巨大でゴツゴツした斧剣。
それはギリシャの英雄ヘラクレスが使っていたとされる本来なら弓の形状をした宝具。
麻生は弓ではなく敢えて剣として創った。
弓による宝具ではレギンスに時間を与えてしまう。
だからこそ、彼は神速の領域まで昇華した剣撃を繰り出すのを選んだ。
斧剣に星の力を注ぐ。
腕を補強する、これから行う攻撃を完璧に放てるように。
「行くぞ。」
レギンスは後ろに下がる。
新たなエネルギーとなる人間を捜すために、レーダーに目を走らせる。
その前に懐に麻生が飛び込んだ。
脳裏には八つの斬撃をイメージしてある。
後はそれを現実へと形にするだけ!
「是・射殺す百頭!」
八つの斬撃を急所に向けて放つ!
「ッ!?」
危険と感じたレギンスは斬撃が身体を斬り裂く前に、あるボタンを押す。
瞬間、背中の装甲が開き、強制的に後ろに吹き飛ばされる。
その後、麻生から繰り出された八つの斬撃で駆動鎧が粉々に斬り裂かれた。
瓦礫の上に吹き飛び、身体中に鈍い痛みを感じる。
駆動鎧による反射神経の強化がなければ、あのまま無残に斬り裂かれただろう。
「咄嗟に脱出したか。
抜け目ない奴だ。」
声を聞いて顔を上げると、麻生が目の前に立っている。
手には先ほどの斧剣はなく、代わりに一般的な西洋剣が握られていた。
かすかに星の力が含まれているのが分かる。
「私をどうするつもりですか?」
「ダゴン秘密教団、お前達の魔術。
聞きたい事は山ほどある。
一緒に来てもらうぞ。」
と、胸ぐらを掴んで強引にでも連れて行こうと、腕を伸ばした。
すると、ピシリと何かひびが入る音が聞こえたと思ったら、レギンスと麻生の伸ばした指の間の空間にひびが入っているのが確認できた。
小首を傾げた時、ひびは瞬く間に周囲に広がり、空間が割れた。
割れた空間から見えた風景は何一つ変わらない。
ただ目の前で尻もちついていたレギンスの姿が見えない。
辺りを見回し、すぐに見つける事ができた。
少し離れ半分ほど倒壊した建物の屋上にレギンスと、隣には藍色の長袖の通ったマントを羽織り、同じ色の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ