第184話
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思い出してふっと笑みが浮かんだ。
満身創痍だが、彼女達の顔を思い出すと力が湧きあがってきた。
しかし、現実は残酷である。
力が湧きあがっても、レギンスに対する対抗手段がない。
再び打開策を考える。
(普通に戦っても勝てない。
この星の力を使った有効な手段は・・・・)
そこで何かに引っ掛かった。
(『星の力』・・・・)
眼を閉じる。
余計な情報をカットして、深層領域に入り込み記憶を探る。
誰かがこの力について話していたのを思い出す。
『星の力とは単に身体能力を爆発的に向上させるだけではない。
このように術式や霊装と連携させる事で、さらに進化する。
この力で武器を創るのもありだが、その場合確固たるイメージを持ってやらなければ、中途半端な武器になり本来の性能を引き出せない。』
あれはオッレルスが学園都市に襲撃を仕掛けてきた時だ。
彼は星の力を扱う魔術に乗せて使っていた。
(確固たるイメージ・・・術式や霊装との連携・・・・)
どれも今の麻生では行った事のない技術。
下手をすれば自身にかかる負担は大きいものかもしれない。
でも、レギンスを倒すにはこの方法しかない。
(やるしかない。)
眼を開け、近づくレギンスに視線を向ける。
彼は律儀に眼を開けるのを待っていたのか、数メートル離れた所で銃口を向け、佇んでいる。
「お祈りは済みましたか?
では、さようなら。」
有無を言わさず両肩と腰にあるマシンガンのような銃口は火を噴く。
何百という弾丸が一秒間に発射され、麻生に向かって飛んでいく。
片目を瞑り、左手を突き出す。
脳内で熾天覆う七つの円環の思い浮かべ、そこに星の力を練り込ませる。
そして。
「熾天覆う七つの円環!!」
麻生の前方に七つの花弁が展開される。
蒼い炎を纏わせながら。
最初に一秒程度しか持たなかった熾天覆う七つの円環だが、星の力を練り込ませた蒼い熾天覆う七つの円環は全ての弾丸を受け止めながらも、その花弁を一枚も削られる事はない。
何千と言う弾丸を撃ち、これでは花弁を突破できないと判断したレギンスはマシンガンを止める。
麻生は慣れない事をしたせいか、息を切らしているが。
「なるほど。
これなら・・・戦えそうだな。」
顔は笑っていた。
ようやく一方的な戦況が動き始めた。
足に星の力を纏わせ、レギンスの横に移動する。
高性能のレーダーでも麻生を捉えれらず、肉眼でも影を追うので精一杯だった。
「ちぃ!?」
初めて苛立ったような舌打ちをしながら、麻生の攻撃を受け止める。
当然、突き出された左手には星の力が纏わせてある。
右
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