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ネギまとガンツと俺
第3話「仕事―表」
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う、非情にまずい。いくら反応できてもそれに伴う身体能力がないうえに当然攻撃力もない。生身の彼にはあくまでも一般的な力しかない。ガンツの武器を使わなければ勝ち目はない。

 それを感じさせるほどの殺気がこめられていた。

「くそ、ただ道に迷っただけで」

 そう呟いた瞬間、戸惑うように殺気は消え去った。

「む?」

 どうしたんだ? と首をかしげるタケルの前に、先程消えたはずのカエデが現れた。

「……」
「……」

 無言で顔を合わて数秒。タケルは無表情のまま頭をめぐらせ、そして一つの仮説を導き出した。

「さっきのは……長瀬さんが?」

 コクンと頷く彼女に、タケルはその場でへたり込み、愚痴のように小言を漏らす。

「死ぬかと思った」
「いや、スマンでござる。拙者少し勘違いをしていたようで――」

 カエデはハハハと笑いながら、座り込んだタケルの手を掴み、立たせてから「――それよりも」と言葉を続けた。

「もうすぐ授業でござる、道案内したほうがいいのでござろう?」
「……あ」

 呟き、腕時計をみる。

「げ」と呟いてしまうほどに時間が経っていた。現在午前8時10分。

「う……これからの教え子に初日からアレなんだが、頼む」
「これからの教え子?」

 二人で走りながらもタケルの言葉に疑問を覚えたカエデが首を傾げてみせ、

「そういえば、拙者の名を知っていたようだったでござるが?」
「ああ。今日から君達のクラスの副担任をすることになった大和 猛だ、宜しく頼む」
「そういえばそんなことをネギ坊主が言ってたような気が……それにしても拙者と大して年齢は変わらんのでは?」

 ――坊主って、君はおっさんか?

 言いそうになったのを堪えて、カエデの質問に答える。

「そうだな、本当なら今は高校一年生だ、君たちと2つしか変わらない」

「ほう……それにしては、色々と――おや?」

 最後まで言いかけて言葉と、そして足が止まった。どうしたんだ? と聞こうとしたタケルも気付いたのか、足を止める。

 彼等の目の前にはいつの間にか、麻帆良学園の、しかも女子中等部があった。

「では、拙者これにて、では後ほど……」
「ああ、今日は助かった。スマン」

 とその場から遠ざかる彼女の背中を見つめる。息が切れていたのを必死で我慢しながらついていったのに対し、彼女は平然と走っていた。しかも汗一つかいていない。

 ――俺がついてこれるペースで走っていた、か。

「……なんて女子中学生だ」

 何とも言えない感情と共に、言葉がこぼれていた。

 ともあれ、時間は現在8時29分。どうにか辿り着いたというわけだ。

 予鈴が鳴り響き、8時30分になったこ
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