第2話「受容」
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。彼は視線を彼女達から2人の少年に。
「お久しぶりで〜す、ネギ君!」
男の顔を認めた2人の少女がそれぞれ対照的な反応を示す。
「おはようございます」
のんびりと答える黒髪の少女。
「た、高畑先生!?」
アスナと呼ばれたツインテールの少女はいきなり顔を赤くさせて口ごもる。
「……わかりやすい反応だな」
タケルが呟く。
最近の中学生はスレているとよく聞いたことがあるのだが、それはごく一部、もしくは嘘の情報だということが、よくわかる。
「え、何がですか?」
誰にも聞こえないように呟いたつもりだったのだが、目の前のネギという少年には聞こえたらしく、無邪気な顔で尋ねてくる。答えるわけにもいかないので「そんなことより、呼ばれてるぞ?」とだけ答えておく。
ネギは「あ」と呟き「久しぶり、タカミチ!」と元気に手を振る。隣でツインテール美少女、つまりはアスナが「げ、知り合い!?」と後ずさっている。
「麻帆良学園にようこそ、いいところでしょう? ネギ先生」
「「……先生?」」
黒髪美少女とタケルが同時に首をかしげ、尋ねる。ちなみに、アスナは未だにタカミチとネギが知り合いだということに驚いているらしく、声一つ発さない。
そんな彼らの様子にネギは気づかず「あ、はい、そうです」と呟き、コホンと咳払いを一つ。少年は改めて頭を下げて「この度、この学校で英語の教師をやることになりました。ネギ・スプリングフィールドです」
「ええ〜〜〜!!」
と驚くアスナ。
「何〜〜!?」
と驚くタケル。
「わぁ……」
と驚く(?)黒髪美少女。
3者3様の反応を見せる彼等だったが、タカミチはさらに驚きの言葉を言い放った。
「ちなみに、タケル君は彼の副担任で、しかもネギくんには今日から僕の代わりに、明日からはタケル君が副担任でA組の君達を担任することになってるそうだよ」
「「「「何〜〜〜〜!!!」」」」
――どうなってんだ? 高一の俺に副担任? え、何コレ? 労働基準法とか大丈夫? っていうか、なんで俺がそんなことに? わけがわからん……しかもいきなりすぎだろ。
頭を抱えたくなってきたタケルの隣では、アスナがネギの首元を掴み、何やら好き放題言っているのだが、今のタケルにそんな言葉を聞く余裕は当然ない。
半ば青ざめた顔でタカミチとやらを見ると、その視線に気付いたタカミチがにっこりと笑った。
「これ……夢か?」
そうだ、きっと夢だ。夢に違いない。
あらゆる意味でガンツ初ミッションの時くらいに、いやそれ以上に意味不明なことばかりが起こっている。
もはや現実逃避でしか自我が保てないくらいに追い込まれた
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