第14話 時はメイドインヘヴンのようです
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ノワールにアリアを渡すと二人が顔を見合わせる。
「・・・なんか、パパと違う。でも、あったかい。」
「フフフ、そう?アリアも温かいわ。」
暫く、二人にしておこうか。ちょっとだけやる事もあるしな。
「カール。」
「おや、シュウマ。家族の団欒はもう良いのですか?」
カールとは、カタルシスの事。
名前を略すなど本来天界人なら許さない所だが、こいつは主神に思う所が無いのだろう。
実際、あいつからそう呼べと言って来た。
「なに、今は母と娘の時間なだけさ。」
「そうですか。して、何用ですか?」
「もう戻ろうかと思ってな。挨拶だよ。」
「ああ、そうですか。皆を呼びましょうか?」
「いや、良いさ。軍の兵士全員が爺派だったとは言え、全滅させた俺なんかと
話したくはないだろうさ。」
「ハハハ!違いない。しかし、貴方の事だから、
何か策があって、全滅させたのかと思っていましたが?」
俺がそんなに万能に見えるのか、こいつには。
「いや。残念ながら、って奴だ。
あの時は、ただ邪魔だったから全滅させただけだ。」
「そうですか…。なに、再編成が面倒になっただけです。
私の策が発動していても、これと同じ様な結果になっていたのですから、
気にする事はありません。」
「そう言って貰えるとありがたいぜ。」
「いえいえ。私も助かりましたから。」
「こっちの、本当に俺が手伝わなくていいのか?」
俺がここに来た理由は、復讐と・・・・カールと同じく、天界直しの為だ。
本当なら『神』を殲滅しても良かったんだが、全員反爺派だったので、生かしたのだ。
『天界』ってのは、『地獄』と対の重要なシステムだ。
天界が無いと、生物が転生出来ない。そして、その役割は天使が行う。
その天使の上官の『神』を全員殺してしまっては、選出に時間がかかり、システムが滞る。
尤も、天使を半分殲滅してしまったから
五十歩百歩ではあるのだが、今後を考えるとこれが最良。
「ええ。私の策より良くして頂いたのに、
それを貴方に手伝って頂く訳には行きません。」
「分かった。そこまで言うなら甘えよう。」
「ええ。それでは、また会いましょう。」
「ああ。その内また来るよ。何百年先になるかは分からんけどな。」
「なぁに、どうせ不老なのです。
何千年待とうとも、生きていれば良いのです。」
「それもそうだ、違いない。」
「ええ。今度は、貴方の子供を見せてくださいね。」
「……は?天界人は子供作れないんだろ?」
俺の質問にカールは頭を抱え溜息をつい
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