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少年は魔人になるようです
第14話 時はメイドインヘヴンのようです
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ワール。ミカエルに当るなよ。」

「貴方が悪いのよ?!大体―――!!」

「・・・ぱ、パパをいじめちゃ、メ―なの!!」

「私達はまだそ、そこまで行ってないわ///!!」

「ノワール!!子供の前で何てこと言うんだ!!」

「貴方は一体どうしたいの?!」


不味い。カオスになって来た。


「とりあえずノワール。説明聞いてからにしてくれないか?」

「………聞きましょう。」


      説    明    中
―――これこれしかじかかくかくうまうま―――


「なるほどね……。仕方無い事ではあるわねぇ〜……。」

「それでだな。この子、どうしたらいいと思う?」

「私達に着いて来ても、ちょっとねぇ。」

「でも…、離れるのは……。」

「……そう、なのよね。」


忘れがちだが、天界人は不老なのだ。

天界人は遙か昔から地獄勢と戦い続けていて、最初から居た天界人はもう数える程居ない。

そして、天界人は子を為す事が出来ないのだ。

だから死んだ人間を引き入れる。


つまり、今居る天界人の9割以上が元は人間。

アリアだってその一人なのだ。

アリアの見た目はどう高く見積もっても小学生程度。

そんな若さで、アリアは死んだのだ。両親の事など覚えていないだろう。

まだまだ甘えたい盛りに入ったばかりだったろう。

それを、薄汚い考えの爺に使われ、自分の意識がある中で人を殺す。


そんな事をさせられた子に、パパと、親だと慕われたら、

俺はどうしてやったら良いんだろう?俺に、なにがしてやれる?

俺が、一体、何を――――――


「・・パパ?パパ!!・・・どこか痛いの?だいじょうぶ?」


気付くと、アリアが俺を見て辛そうな顔をしていた。

ああ、どうやら泣いていた様だ。


「あ、ああ。大丈夫だよ。目にゴミが入った、だけ、だから……。」

「・・・ほんとう?もし、パパをいじめる人がいたら、

私が、やっつけてあげるからね!」


ハハハ、情けねえなぁ。


「ありがとう、アリア。その時はお前に言うからな。」

「・・・・うん!パパの痛いのは、私が飛ばしてあげるね。」

「ああ。ああ、そうだアリア。まだ紹介してなかったな。」


アリアを抱っこしてノワールに向かせる。


「彼女はノワール。お前のママだ。」

「・・・・・ママ?」

「そう。お母さん、マム、マーテル、ラ・マデリ。」

「・・・・・ママ。」


そろそろとノワールに手を伸ばすアリア。

そして、肩口をキュッと握る。


「・・・・ママ、ママ。エヘヘヘヘ。」

「……アリア。」
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