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ネギまとガンツと俺
第1話「出現」
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 いくつもの窓に施された半円状のアーチ。上層部に目を向けるにつれて滑らかで細やかな壁面をみせ、それらは歴史の集大成だと主張せんがばかりに真っ白な建物が並び立っていた。

 幾多の視線を受け、数多の歴史を刻み、刻々と受け継がれてきた歴史という名の文化は人が生み出した『知』により脈々と変化という名の進化を遂げ続けてきた。

 誰もが目を瞠るであろう。

 誰もが目を奪われるであろう。

 だが、その文化という名の美は殺伐としたこの世界で役に立つものではない。ましてや、それに心を注ぎ込むことなどありえない。

 だから、俺はそんなものに目をくれない。そんな余裕はない。

 ――今、俺たちは命をかけて戦っているのだから。

「……行ったぞ、アキラ!」

 俺の言葉に反応したアキラが群れを成す石像からから逃れようと建物の角を曲がり、脇に逃げ込んだ。まるで遊んでいるかのように追い回す小さな像は、空を飛び、赤ん坊のような外見で人を死に追いやる。クスクスと小さな声が漏れているのは笑い声だろうか。
 
 ガンツスーツを無視しているかのような攻撃力は一瞬でこちらを死に追いやることが出来た。

「くそっ!」

 既に左腕を持っていかれていた俺は右腕のみでZガンの上部トリガーを引くことにより敵をロック。下部トリガーを押さえ、発射。

 ドン

 例えでも比喩でもなく、音と衝撃が響く。一瞬で、飛び回る小さな石像とその周囲を圧壊し、肉片すら残さずに血だまりを作った。

 慌ててアキラの後を追った。角を曲がり、血だまりを飛び越え、捜す。

 だが、いない。

 ――どこだ!?
 
 もうすぐカタストロフィが起きようとしていた。多分、これが最後のミッション。

 ずっと守ると誓った親友を、ずっと守ってきた小さな親友を、こんなところで殺させるわけにはいかなかった。

 周囲に気を配りながら走りまわる。

「アキラ!!」

 いた。

 既にその姿を小さな石像たちが取り囲んでいた。相変わらずクスクスといやらしい声をもらして飛び回っている。逃げ場のないアキラを潰そうと大きな石像が腕を振るおうとしていた。

「っちぃ」

 一瞬でいくつもの選択肢が思い浮かぶ。

 Xガン……は駄目だ、破壊までタイムラグがある。

 Yガン……も駄目。タイムラグはないが、弾速はガンツの武器の類の中では遅い部類に入る上に、実際に捕獲で押さえられるかどうかがわからない。

 ならばZガンが……コレも駄目。威力が大きすぎる。アキラを巻き込んで圧壊してしまう。

 ――だったら、ガンツソード。

 取り出して、走り出す。ガンツソードの柄に収納された刃を伸ばしつつ全力でかける。

 ――あの腕を切り落と
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