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豹頭王異伝
新風
盗賊の論理
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に、パロの王子様と謝礼の額を詰めるけどな。
 お前等の働き次第で金額の桁が違って来るって事、頭に叩き込んで置けよ。
 豹頭と話が纏まり次第に動く、伝令を遣るから直ぐに付いて来い。
 遅れたら置いてくぜ、わかったな」

「はいっ、合点承知!
 血が騒いで仕方が無ぇや、王子様の度肝を抜いてやりますぜ!!」
 ウー・リー以下、ゴーラの若き将軍達が吼えた。
 崇拝する風雲児に憧憬の眼差しを注ぎ、拳を突き上げ一斉に唱和。
 中原中が羨望する美貌の持主を愚弄、圧倒的な存在感を印象付ける指導者。
 冷酷王の御前を威勢良く辞し、大騒ぎしながら天幕を飛び出して行く。

「見事なお芝居だったね、完璧《パーフェクト》だよ。
 御機嫌麗しゅう事と存じます、ゴーラ王イシュトヴァーン陛下」
 涼やかな黒の瞳が満足気に煌めき、妖しい微笑を覗かせる闇と炎の王子。
 イシュトヴァーンがニヤニヤ笑いながら、気の毒な副官マルコの肩をどやし付けた。
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