―最後のジェネックス―
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ンは小さいながらも逆転劇の様相を呈し、スピード・ウォリアーが赤鬼を突破して三沢のライフポイントを0にした。
「よっしゃあ! ……楽しいデュエルだったぜ!」
「……結局最後まで、お前には適わなかったか」
そう言って心なしか寂しそうにデュエルディスクをしまう三沢に、近づいていって声をかけた。
「だったらちょっと待ってろよ。……お前が一足早く行こうが、俺は絶対に追いつくからな」
親友は一足先にデュエル・アカデミアから去ってしまうが、いつかは絶対に俺も追いついてみせる……だからその時は、またデュエルしようという約束を。
「これで学園に帰りにくくなったな。……早く来いよ、遊矢」
「心配はいらないさ、三沢」
最後に一回力強く握手をすると、三沢はそのまま博士が待つヘリコプターへと乗り込み、発進準備が出来ていたヘリコプターはすぐに学園から飛び上がってしまう。
俺と明日香は、ヘリコプターが見えなくなるまでその場で見送って、しばらく経つと三沢の乗ったヘリコプターは消えていった。
「……行っちゃったわね」
「……ああ」
俺のことを影で支えてくれた親友はデュエル・アカデミアを離れていき、生徒全員よりひとまず早く自立することとなった。
三沢、エド、斎王、吹雪さん、亮――デュエルでも人間としてでも、未だに適わないデュエリスト達はたくさんいるのだと、この一年間は特に思い知らされた。
「……強くならなきゃな、明日香を守れるぐらい……」
「何か言った、遊矢?」
決意表明も限界まで小声で言ったおかげで、隣にいた明日香にも聞こえずに済んだようで、若干照れ隠しの意味も兼ねて校舎へと歩きだした。
「何でもないさ。それより、ジェネックス見に行こうぜ!」
「あっ、ちょっと待ちなさい遊矢!」
―二年生、了―
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