第12話 ファーストアラート
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分かっている。
しかし、新人たちはそうではない。
スバルとティアナはそこまでではない。それはリクが二人との訓練の時に、殺気に慣れさせるなどの事も行っており、その結果、恐怖に対する耐性は格段に上がっている。
問題はエリオとキャロだった。
そしてその二人の中でも特に目に見えて問題なのはキャロだった。
キャロは顔を半ば青くして、鎮痛な面持ちで座っている。隣にいるエリオが、言葉を投げ掛けているが、あまり効果が見られない。
「怖いかキャロ?」
リクは思わず声を掛ける。
リクに話しかけられた事にキャロは多少は驚きながら、素直に首を縦に振った。
「ごめんなさい…」
そんなキャロに、フェイトは思わず声を掛けそうになるが、それより早くリクが言う。
「まあ、初めての実戦は怖いよな。怖くて当たり前だ。俺だって、フェイトだって、あとついでになのはだって怖かった」
「わたしついで!?」
なのはの突っ込みをリクは無視。
「しかもなのはなんて初めての実戦ではビビり過ぎてお漏らししたらしいぞ」
「流石にしてないけど!?」
「しかもなのはの野郎「野郎!?」漏らすだけじゃなくウン―――ぶべらっ!!!」
遂に我慢出来なくなったのか、なのはの魔力弾がリクの顔面に直撃した。その威力にリクの頭は後ろに大きく下がり、ヘリの壁に強打した。
痛みで悶絶するリクを見て、なのはとティアナ以外がオロオロするが、なのはは気にせず言葉を続ける。
「キャロ。キャロが魔法のコントロールがまだ上手く出来ないのは知ってるよ。間違えたらどうしようって、失敗したらどうしようって思うのは痛いほど分かる。だけどね、心配する必要なんてないよ。いざとなったら、わたしや、フェイトちゃん、あとついでにリクくんが助けてくれるから」
笑顔のまま、諭すようにいうなのはは、立派な教導官だった。
その姿をリクは僅かに目を細めて見ながら、「俺はついでかよ…」とぽつりと零す。とはいっても、周りに聞こえる声で言ったのだが、反応する者は誰一人としていない。
「だからキャロ。キャロは今出来る事を全力全開でやればいいんだよ」
なのはの言葉はそれで締めくくられた。
キャロは、その言葉で元気が出たのか、「はいっ!」と元気よく返事をする。なのははそれに笑顔で返した。
その後しばらくして、ヘリは現場に到着した。
「あれがリニアレールか」
リクは窓から見下ろしながら、そう零す。
「かなりの速度が出てるね」
「ああ。だが別段ヤバいって程じゃない」
「うん。今のフォワード四人なら十分やれるはずだよ」
なのははそう言って、新人四人に向き直る。
「皆、ここに来る前に言った通り、わたしとフ
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