暁～小説投稿ｻｲﾄ～:めだかボックス～From despair to hope ～第２９箱「私は…貴様を信じている！」

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めだかボックス～From despair to hope ～

第２９箱「私は…貴様を信じている！」
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箱庭学園第九十八代生徒会長黒神めだかが設置した目安箱は生徒の間では『めだかボックス』などと呼ばれ早くも好評を博していた。

で… その管理は庶務の善吉とそのフォローに回っている劉一の2人。

「今日は3通も入ってやがる皆色々悩んでんだなー」

「うん… 僕もね… 悩んでるんだ。」

善吉の横でうなだれているのは劉一だ。

その姿は何処と無く哀愁を漂わせていた。

「あん？どーしたんだよ？」

善吉は、両手を頭の後ろで組み劉一を見た。

「それがね……僕、毎日毎日めだかちゃんの相手してて………」

“どよよーん……”

不穏な空気が……劉一の周りに漂う…。

でも善吉は首を横に振る。

「そりゃ消えてたお前が悪いと思うぜ。13年間分を取り戻す！！って気合入ってたからな？めだかちゃんは。」

善吉、当然だ！ッと言わんばかりだ。

「はぁ…でも……それにしても… いや…そうだね。そうそう、僕が悪いんだ～……。」

そんなことだろうと思った… て言う顔だね。

「…それともう１つ！」

善吉が指を立てて言う。

「お前が失踪した理由だ！今までお前が生徒会に入って… まあ俺もだけど、大分スルーしてたんだが、その辺ははっきりさせてもらうぜ！」

そして、“ビシッ！”っとめだかちゃんばりに指を劉一に突きたてるようにして、そう言う善吉君…

「ええ…っとぉ… それは…ね………。」

劉一はその件に関しては…本当に言いにくいようだ。

それは劉一の【心の傷】いや【闇】だから。

……それは決して大袈裟じゃないものだった。

よくよく考えたら、立ち直れたのは、それ以前にもっと深い闇を抱えていた事が、あの時は幸いしていたのかもしれなかった…。

「……言えないかもしれないが、そこんところはハッキリしておくぞ！？以前にも言っていたし。」

善吉がそう言いながら歩いていると…。

「それについては私も聞きたかったところだ！善吉に先を越されたな！」

凛ッ！っと背後に立っているのは…誰か？と言うまでもない……。

「…もう突っ込まない…」

「はぁ… このタイミングで来ちゃったの……。」

劉一はちょっと逃げようか… とか思ってたりしてたけど……。

「まさか…逃げようなどと考えてはおるまいな？」

………真骨頂ＥＸ劉一限定「読心術」絶賛発動中。

「……僕は、逃げないよ。 ……と言うか逃げ切れないよ……こんな状況でさ…。

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