暁 〜小説投稿サイト〜
私とキミの恋愛模様
☆隣の席

春川 菜鈴はため息をついた。

(中村って人のとなりかぁ・・・。)
中学二年生になってからの最初の席替えだった。
一年の時同じクラスだった女の子は2人だけという最悪なクラス。
しかもそのふたりとはただのクラスメイトって感じで・・・。
男子は5人くらい知ってる人がいたけど・・・。

中村、なんて人と喋ったことないよ。。。
なんで知らない人なの…?
残念・・・・・。これから私平気かなぁ・・・?

                    
                   ☆

菜鈴「……あの、これからよろしくね、中村。」
中村「……おぅ。」

・・・・えっ?それだけ!?
せっかく挨拶したのに「おぅ。」だけっ!?
態度悪いっ!

・・・いやいや人見知りなだけかも。

菜鈴「私あんまりこのクラスに知ってる人いないんだよねぇ〜」
中村「……おぅ。」

(さっきと同じっっ!!!)

菜鈴「中村はいる?」
中村「おい、足元見てみろよ。」

(やった!会話できたぁぁぁぁっ!)

菜鈴「で?なに?足元って・・・?」

私は、足元にある。いや、足元にいる黒い物体を確認した。

菜鈴「〜〜〜ッッ!?」

これってもしかして、

中村「ゴキブリだよっ!ゴーキーブーリー?」
菜鈴「ヒィゃあぁぁぁぁ〜〜〜〜っっ!?!?!?」
中村「ばーか、ただのシールだっつぅの。バカだなぁ。馬鹿。」
菜鈴「なぁっ・・・!?」

??「うるさいんだけど。」
菜鈴「え・・・?」

前の席の知らない女の子から注意されちゃった・・・。
名札には「安中」って書いてあるけど・・・。

菜鈴「安中さん、ごめんね。でも中村が・・・」
安中「もううるさくしないでよね。」
菜鈴「うん・・・ごめん・・・あっ、安中さん、これからよろしくね!」
安中「え?あぁ・・・・ん。出来たらの話だけどね。」
菜鈴「う。うん。」

え?ちょっと冷たいんじゃ…。

中村「誰だっけ。お前、春谷だったか?あんまり馴れ馴れしくするとうざがられるからな〜。」
菜鈴「春川だよ。あと、ご忠告どうも!!キミ、中谷くんだっけあんまり嫌がらせすると本気でうざがられるからね〜。」
中村「アァ?んだよ。うっせーんだよ。調子のんな、クズっ!」

安中「ぷっ」
菜鈴「安中さん!?」

(もぅ・・・。こんな席じゃうまくやっていけないよ・・・・)

席替えの結果は予想以上に最悪だった・・・。




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