第13話 黒翼は過去と戦うようです
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しかし、ミカエルも負けじと攻め立ててくる。
袈裟斬を受け流せば、放った力と受け流された力を利用し、逆袈裟を。
右薙を受け流すと、同様に左斬上を放って来る。
闇の風と王の炎が幾度も幾度もぶつかり合う。
それは回を重ねる毎に強さを増して行く。これが、彼女本来の戦い方。
強大な力と、経験に裏打ちされた確かな技術、炎の熱で相手を疲労させる。
圧倒的な戦力で相手を押し潰す、速く、巧く、重い剣。単純明快、だから強い。
「はああああああああああああ!!」
ザン!!
「でも、私には届かない!!!」
「私の炎を切るのなんて、貴方くらいですよ!!『炎神召喚!≪地裂爆炎衝≫!!』」
ドン!とレーヴァンティンを突き刺した瞬間、私の足元から
大気すら焦がす炎が出てくる。
「無駄よ!『祓え、天槍』!!!」
槍剣を目の前で一閃すると、出て来る筈だった炎は掻き消える。
「相変わらず、ふざけた能力だ!!!」
「言っておくけど、条件厳しいんだからね!?」
私の槍の能力の一つ、『魔法消去』。
この技で祓えるのは『その魔法を完全に知っている』場合だけ。
故に、消せるのは私がいた頃の天界魔法とシュウが使っていた魔法のいくつか。
「……やはり、貴方は強い。しかも、その技がある限り私の攻撃は貴方に届かない。
―――だから、見せてあげます!私の、『最大顕現』!!」
ゴアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!
とミカエルの背中の炎翼が一つになり、3m程の鳥の翼の様になる。
深紅の鎧は全て炎で形成され、その姿はまるで鳥人のよう。
そしてレーヴァンティンの刀身も、全て炎で形成される。
「『焔鶯・鳳凰鳥』。これが私の新しい技です。
そしてこうなった私の力は――――!!」
ボウ、と私の横で炎が爆ぜる音がした瞬間、私は槍剣を薙ぐ。
ガィィィィィィィンンン!!
「貴方の力を凌駕する!!!!」
そこには、15m離れていた距離を、今の私に全く視認させずに迫り、
レーヴァンティンを振り下ろしたミカエル。
「はああああぁぁぁああああああぁぁああぁぁあぁぁあああああ!!!!!!」
ゴウ!ゴォウ!!ゴオ!!ボオォォォォ!!!
最早見えなくなった攻撃を、音だけで防ぐ。
「まずい……!!!」
「どうしました!やはり、今の貴方では最早私に勝てないと悟りましたか?!」
その通りだ。今のままでは、ミカエルの攻撃を受けてしまう。
そうなったら・・・・・シュウが、怪我をしている
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