第12話 魔人の復讐は失敗するようです
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くな。
悲鳴以外で口を開くな。貴様に懺悔などさせない。
痛みを植え付けてから、更なる痛みがある事を教えてやろう。」
「クッ?!ほざくな人間がぁぁぁ!『神の雷』!!」
奴が腕を振り下ろすと、俺の上から雷が落ちてくる。
俺はそれを奴への突進で躱す―――が、雷が俺の上から座標を変えずに落ちて来た。
ドガアアアアアアァァアアアアァアア!!!
「フハハハハハ!!思い知ったか人間が!!
儂の雷は、神の雷の能力!!
振り下ろされたが最後、如何に動こうが、如何に守ろうが、狙われた対象に
直接、神の裁きが落ちるのじゃ!!
これを防げるのは主神様と、雷神たる儂以外に、存在せぬ!!!」
落雷によって、濛々と煙が立ち込める。
クルセウスは勝利を確信し、言い放った。
「―――ク―――、ククククク。」
煙の中で、影が笑う。
「な・・・・、に・・・・・・・・・?」
「ククククク、そのセリフは最っっっっ高だ。
しかし訂正するなら、お前の雷は『神の雷の能力』じゃない。
神から貰った、『雷の能力』だ。」
そして、煙から影が出てくる。出て来たのは俺と、雷喰蟲のリル。
「そしてこいつは、本当に『神の雷の能力』を得た雷帝をも喰らった魔物だ。」
「そ、そんな馬鹿な、有り得ん……!儂の雷を受けて死んでいないだと!?」
「なにが馬鹿か。今言ったろうが。お前の偽の神の雷如きでなど死なないと。
さぁ、断罪の時間だ―――の前に。お嬢さん方、少々お待ち頂けますかね?」
ガシガシィ!!と
振り下ろされた2mはあろう鉄扇と、糸で作られた大剣を受け止め、
使い手の残っていた『神』の二人に言う。
「チィィ!!!切り裂け、『神虎』!!」(パチン!
幼女が指を鳴らすと、四体の虎の霊が現れ、
俺の四肢に噛みつき食い千切ろうとする。
恐らくこいつ等が、あの時俺の四肢をぶっ飛ばした奴等だろう。
あの時は認識すらできなかったモノが、今の俺の前では、無力。
「絡め取り引き裂きなさい、『雹糸』!」
糸使いのレイジアークと呼ばれた、氷色の髪をショートボブの少女が、
灰色のつり目で俺を睨み、大剣にしていた糸を俺の全身に絡みつけ、
引き裂こうと渾身の力を込め、引っ張る。
「『対象:『アリア』『レイジアーク』結晶内へ封印。』」
俺はそれを気にした風も無く、二人を結晶に閉じ込める。
「しまった!」
「くっ!?」
気付いた二人が逃げようとするが、そんなスピードでは足りない。
「シッ!!」
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