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違和感
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たから食べるか。まあ、料理っていえる代物じゃないんだけどな」

「うん、食べる」

 そして奈美も座り、ともにおにぎりを食べ始める。

「そういえば、奈美。あの時、純と一緒に上がったあのプレイヤーいただろ?あいつどうやって勝ったんだ?」

「ん?あのプレイヤー?あのプレイヤーはチェックしてなかったから私も見逃したんだ。どうやって勝ったかまではわからないけどとりあえず逃げてやり過ごしたんだと思うよ」

「いや、たぶん違うと思うんだよな。あいつ若干モニターに移ったときは動いてなかったからそれはないと思う」

「そうなの?それなら、私もわからないよ」

「やっぱり、戦うしかないか」

「何でお兄ちゃんじゃなくてそっちのプレイヤーの方を気にするの?」

「ちょっとな」

 そう言ってお茶を飲み干すと自分の分の皿を水につける。

 気にする理由は、違和感である。どこかあのプレイヤーは雰囲気が普通のプレイヤーとじゃ感違う。しかし、これは自分だけが思ってることであり、他人にはわからないであろう。

「じゃあ、先にシャワー使わせてもらうからな」

「うん。じゃあ、次はあっちでね」

「ああ」

 そして優は素早くシャワーを浴びてラフな格好に着替えると、自室に向かう。と、急に携帯が震える。

「誰だ?」

 取り出すと相手はユイだ。

「もしもし、ユイか?」

「あ、お兄ちゃん、久しぶりです〜」

 久しぶりに聞く、SAOでの妹の声を聞いて頬緩ませる。

「どうしたんだ?」

「ちょっと、お兄ちゃんが元気か声を聞きたくなりまして……」

 少し恥ずかしそうに声で言うユイ。

「ああ、俺は元気だよ。キリトやアスナ、ユキは元気か?」

「はい、パパとママはいつもどおりラブラブです。お姉ちゃんはお兄ちゃんがいなくて寂しそうですが、定期的に電話やメールをもらってるから大丈夫って言ってます」

「そうか、ユイ。ユキにはなるべく早くそっちに行ける様に頑張るからって伝えといてくれ」

「わかりました。さよならです、お兄ちゃん」

「ああ、また今度な」

 そして電話を切る。

「さてと、元気ももらったことだし、もう一頑張りするか」

 そして優は大会本戦へと進む。
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