三話
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照姫に飛ばされたところは、どこかの森の奥だった。
俺が目を開けて、視界に広がる大きな木の数に驚いた。
『あ、そうだ言い忘れていたわ』
「うおぁ!?」
いきなり照姫の声が森の中に響いたので、俺はびっくりしながら辺りを見回した。
「お前どこにいるんだよ? あとなんか普通に声聞こえるんだけど、神様って忙しいんじゃねえのか?」
『ああ、これは念話っていってね。私と会話する時は頭の中で考えるだけで話ができるわよ。あと他は知らないけど私は基本暇よ』
(こうだよな? あーあー)
『そうそう、できてるわよ。たまにこうやって念話を飛ばすから今のうちに慣れといてね』
(慣れるかどうか分からんが、とりあえず了解だ)
『うんうん、素直ね。
あ、そういえば説明してなかったけど、貴方は今五歳だからね』
(ああ、分かっ……え? 五歳?)
俺が急いで自分の体を見渡すと、体は前の時と比べてとても小さくなっており、頭が体の割に大きいせいか少し視界が揺れた。
『ええ、今回の転生は私の独断だから、そこに捨てられた孤児としてこの世界に放り込んだわ』
(俺はてっきりそのままの体でいけるもんだと思っていたんだが)
『それはできないわね、そんなことすれば外史であっても史実に影響を及ぼす可能性があるわ』
(あー、なるほどね)
『そういうことよ。で、そんな体なんだから早く行動しないと森に棲んでいる狼なんかや熊なんかに食べられちゃうわよ?』
(そんな危険なところなのかよ!? なんてところに送りやがったんだちくしょう!)
『このくらいの場所で生きていかないと、今後なにもできずに負けちゃうわよ?』
(それにしたって俺は今五歳児だろ? 少し動いただけで息切れになって餌同然じゃねえか!)
『私だって馬鹿じゃないわ、それくらい考えてるわよ。まず貴方の身体をできるだけ強化したわ』
(ん? 強化できるならこの年齢じゃなくても良かったんじゃないのか?)
『それはおすすめしないからやめたのよ』
(なんでだよ? そっちのほうが手っ取り早いだろ)
『えーとね、私の強化は肉体改造じゃなくて“気”みたいな感じで筋力を二倍に強化するとか、そんな感じだから』
(ふむ、ならこの年齢から修行して強くなれば、それに加えて強化で二倍、三倍になれるわけか)
『そうよ、ちなみに永続だから本当に“気”とか使うわけじゃないわよ。あと私達神でも強化できる回数が限られているから、私が良さそうなのを選んであげたわ』
(よく分かった。ありがとう)
『え、ええ分かればいいのよ分かれば……コホン。それでね、まず貴方の持久力を通常の二倍に増やしたわ』
(なるほど、それなら今の状況で
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