第7話 甘い菓子には渋いお茶が一番
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ゃねぇよ!」
「うっせぇ! こっちゃ注文が終わって後はこの兄ちゃんが店に引っ込むのを待つだけなんだよ。それをてめぇがふざけた物注文するから時間掛かっちまってるんだろうが。察しろやボケがぁ!」
糖分が不足した銀時はかなり毒舌になるようだ。結局、この後新八は銀時や神楽の弄りに苦しみ抜いた末にアップルパイを注文するに至った。
「ご注文は以上でしょうか?」
「あぁ、以上ですんでちゃっちゃと作ってくれやぁ」
「か、かしこまりました」
注文を無事に終えてホッとしたのか恭也は肩を落としながら店内へと消えていく。それが消えたのを確認した後、ユーノが机の上に降りて来た。
「どうにか人の住んでる所に来ましたね。この後はジュエルシードやなのはの事について情報を収拾するだけですね」
「そうだね。でもそれも大事だけど今日の寝泊りする場所も探さないと駄目だよねぇ」
新八とユーノがそう話し合っている。だが、そんな中、銀時だけはかなり険しい顔でユーノを見下ろしていた。結構機嫌が悪そうな面持ちで。
「おい、ユーノ」
「はい?」
「お前さっきなのはって呼び捨てしてたよなぁ。何時からお前あいつとそんな仲になった訳?」
「えぇ!」
其処は流石に父親っぽかった。幾ら疫病神だとか言っても銀時が9年間も手塩に掛けて育てた大事な娘だ。その娘を何処の人間とも分からない奴に呼び捨てされた事が気になったのだろう。
娘親ってのは意外と細かいのである。
「い、嫌。僕は別にそう言うつもりで言ったんじゃないんですよ。只、何て言うかその……」
「何ですかこの青少年は。ちゃっかり家の屋台骨といい関係になろうって魂胆ですかぁ? 言っとくがなぁ。何処の馬の骨とも分からん野郎に家の大事な屋台骨はやらねぇぞ。どうしても欲しいってんなら年収少なくとも3千万位稼げる仕事につくか世界を救ったって言う位の業績を出してから来いや。そんでもって俺に毎月小遣いとして月の稼ぎの30パーセントを寄越せ。そしたら考えてやるよ」
殆ど追い剥ぎにも似た言い分であった。銀時にとってなのはは大事な屋台骨であると同時に貴重な戦略素材とも言えるのだろう。お登勢曰くなのははかなり需要があるらしく大事に育てれば後10年したらかなりレベルの高い女性に育つと言うそうだ。
そうなれば自ずとなのはも彼氏を作ったり大人の階段を上っちゃったりもする筈だ。
しかし、それをおいそれと認める気は銀時には無さげであり。立派な父親としてやっているのか、はたまた単に自分の欲望に正直なのか微妙な所でもあったりした。
「はいはい其処まで其処まで。なのはちゃんが誰を彼氏に選ぶかはなのはちゃん次第って事で良いじゃないですか」
「良い訳ねぇだろうが! もしそれを良しとした途端全身黒こげのチャラ男を連れ
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