予選開始
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そしていきなり拳を目の前に突き出してくる。しかし、これはあてる気がないものだと気付いているゲツガはそのまま動かない。そして目の前で拳は止まる。
「俺には勝てない」
そして拳を突き放すとそのまま奥の方に行ってしまった。
面倒なことにな奴だなと思いながら自分は逆方向の壁に向かい歩き始める。ゲツガが通ろうとすると全員が道を開けていくためすぐに辿り着くことが出来た。そして背を壁に預けて座る。
こうやって座るとまるでSAOのダンジョンの安全エリアを思い出す。いつもこうやって壁を背にしながら天井を仰いだもんだ。しばらく、ぼけーとしているとようやく予選が始まるのか、ブザーが鳴る。それと同時に自分の視界の端で赤い点滅するものが出てくる。これで自分が出る予選がわかる仕組みらしい。
「さてと……行きますかな」
そしてゲツガは立ち上がり、開いていく扉に向かって歩き始めた。しかし、歩いていくのは二十人弱の人だけだ。この人数でトーナメントなんてすると相当な時間が経ってしまうのでそれを無くすための予選である。
そして中央に出るとかなりSAOのコリニアにあった物に似ているつくりであった。しかし、それも仕方ないだろう。元はイタリアにあるコロッセウムを真似たものなのだから酷似していても不思議ではない。
そしてそれぞれが出てきたところからばらけ始める。まだバトルが始まっていないためだろう。
そしてプレイヤーがある程度はなれた瞬間に再びブザーが鳴った。ようやくバトルが始まったようだ。ゲツガはまず誰を狙おうかとあたりを見回すとほとんどのプレイヤーがゲツガを狙おうと接近していた。
「ま、あんなの人前でしたら、普通に狙われるよな」
ゲツガはそう呟くとすぐにスイッチを切り替えた。そして、一番近くにいるプレイヤーを探してそちらのほうに接近する。そのプレイヤーはすぐに迎撃しようと拳を突き放ってくるがそれをカウンターで返して倒れたところにエルボーを顔面に落とす。この二撃でHPの四分の二を減らす。しかし、ここでこいつに止めを刺すのいいが、それだと他の処理が面倒になると考えいったん別の相手に切り替える。
今度は空手のような構えを取っているプレイヤーに向けて接近する。そのプレイヤーはゲツガに気付くと離れようとする。
それを追おうとするとプロレスラーの二人組みに進行を阻まれた。
「おい、こいつだろ?あの、ゲリラを一撃で倒したとか言うプレイヤー?」
「ああ、でもこんなひょろいのが本当に倒せたのか?絶対に嘘だろ?」
「退け!」
ゲツガはそいつらの会話などを無視して足に蹴りを入れて転倒させた。しかし、すぐに立ち上がって鬼の形相で睨んでくる。
「人が話してる途中で蹴るとかマジないだろ!!」
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