魔法先生ネギま!
0293話
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俺が止めたのか分かるか?」
「……」
「あのままお前の魔法が命中していれば、茶々丸は破壊されて……いや、死んでいただろう」
もっとも、ネギの事だ。何だかんだで結局は光の矢を茶々丸に当てずに外していた可能性もあるが、今問題なのはネギが茶々丸に向かって成り行きで攻撃魔法を使った事。
「ちょっと待ってくれよ、アクセルの兄貴。あの茶々丸って奴はロボットだろう?」
俺の言葉に割り込んでくるカモ。確かにそれは正しい。だが……
「確かにロボットだが、確固とした自我を確立させた存在でもある。なら、それは一つの生き物と認識してもおかしくはないだろう? ……ネギ。お前がもし茶々丸を殺した場合、お前はそれを背負えるのか?」
「そ、それは……」
「お前がそれを背負えるというのなら、確かに俺がしたのは横槍以外のなにものでもないだろう。だが、そうでないと言うのなら……」
正直、今まで散々人を殺してきた俺に言えた綺麗事ではない。だが、それでも今のネギに人の死、それも自分の生徒を自分で殺した結果を背負えるとはとても思えないのだ。だからこそ、俺はここで改めてネギへと尋ねる。
人の死を背負えるのか、と。
「ぼ、僕は……」
「ネギ。私は今回、アクセルが邪魔をしてくれて良かったと思う。いくらロボットだって言ったって、茶々丸さんは2年間一緒のクラスで過ごしてきたんだもの」
「アスナさん」
ネギの頭を撫でながら、神楽坂が慰めるようにそう言う。
ガキが嫌いだと公言している割には、立派に姉の役割を果たしているな。
「取りあえず今日はもう帰れ。そして、今俺が言った事を良く考えてみるんだな」
「……うん。でも、止めてくれてありがとう」
ペコリと軽く頭を下げて去っていくネギ。
今の言葉に全てが詰まってると思うんだがな。
「アクセル、その、私からも礼を言っておくわ。ありがと」
照れくさいのか、頬を赤くして短く礼を言ってネギの後を追う神楽坂。
ちなみにカモはネギの肩の上であれこれと話し掛けているようだ。
全く、カモもネギを慕っているのはいいんだがどうにも行き当たりばったりと言うか、後の事を考えてないと言うか。
「……取りあえず、近右衛門に知らせておいた方がいいだろうな」
そう判断し、携帯を取り出して近右衛門へと連絡を取るのだった。
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