魔法先生ネギま!
0293話
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は一瞬。次の瞬間にはカモから聞かされた仮契約の事を思い出す。確かパクティオーカードの機能に従者への魔力供給というのがあった筈だ。恐らくそれを使っているのだろう。
そのやり取りをしながら呪文を唱えて茶々丸との距離を計るネギ。そして神楽坂と茶々丸の距離が離れたその瞬間。
『魔法の射手 連弾・光の11矢』
ネギの周囲から最も基本的な魔法の射手が撃ち放たれた。……俺の予想していた戒めの風矢ではなく、光の矢が。
「ちぃっ!?」
その光景を見た瞬間、殆ど反射的に瞬動を使い茶々丸の方へと突っ込んでいく。だが、この速度ではまだ遅い。ならどうする? 決まっている。より速度を上げればいいだけの事だ。
「加速!」
瞬動と加速の重ね掛け。その効果は凄まじく、300m程の距離をほんの一瞬で0にした。本来の瞬動で移動出来る距離が7〜8m程度というのを考えると、精神コマンドと瞬動の同時使用による効果は相乗していると言ってもいいだろう。
「アクセル君!?」
唐突に現れた俺に驚きの声を上げるネギ。だが既に放たれた光の矢は茶々丸の前にいる俺へと向かって来ている。一瞬だけスライムを使うかどうか迷ったが、次の瞬間には腕輪がまるで自己主張するかのように脈動したような気がした。まるで自分に任せろ、とでもいうように。それを感じ取った俺は魔力を集中させ……
『10の影槍!』
極限まで高まった集中力。そして無尽蔵にSPを吸収した極上品の魔法発動体である腕輪。この2つの効果もあり、始動キーを使わない無詠唱呪文が完成した。
放たれた影の槍。それがこちらへと向かって来ている光の矢を迎撃する。
……いや、迎撃というのは正しくないか。まるで熱したフライパンに落としたバターのように光の矢は影の槍により全てがかき消されたのだ。
「そんな、兄貴の魔法がこうもあっさりと……」
カモの震えるような声が聞こえて来るが、恐らくこれは魔法の技量とかそういうのではなく、純粋に込められた魔力量の差だろう。
「……はっ、ア、アクセルの兄貴! 何で邪魔したんだよ!」
ネギの魔法が一方的に消滅させられたのを呆然と見ていたカモだったが、我に返ったのかこちらへと怒鳴りつけてきた。
「なるほど、今回のこれはお前の差し金か」
「アクセルさん……」
俺がそう呟くのと同時に、背後から声を掛けられる。そこにはどこか心配そうに俺を見ている茶々丸の姿があった。
「ここはもういいから、エヴァの所へ戻れ」
「ですが……」
「大丈夫だから、行け」
「……はい。ありがとうございました」
ペコリと一礼して、バーニアを噴射させながらこの場から飛び去る茶々丸。その後ろ姿を見送ってからネギの方へと視線を向ける。
「さて。何で
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