魔法先生ネギま!
0293話
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覚悟を持ってそれを行えるのかという事。茶々丸は確かにガイノイドで人間ではないが量産型Wと違い確固とした自我を持っている。つまりは人間と同じなのだ。それを殺す――正確には壊すだが――というのは、年端も行かないネギにとって精神的なダメージが大きすぎるだろう。それを理解した上で選んだ選択だというのならともかく、何となく成り行きでとなると……
「はぁ」
溜息を一つ吐き、残っていたたこ焼きを素早く口の中に収めてゴミを捨てる。そしてたこ焼きの熱さに口をハフハフとしながらも茶々丸の後を尾行していくネギ達の後をこっそりと追う。
俺が近右衛門に頼まれている仕事は、いざという時のフォロー。このままネギが茶々丸に対して攻撃し、それが精神的に深いダメージとなる可能性を考えるとこれもまた一応俺の職分だろう。
「ま、もっともネギがそんな軽はずみな事をするとは思いたくないけどな」
無難に考えるのなら、各個撃破は各個撃破でも茶々丸を殺すんじゃなく拘束するなりなんなりしてエヴァから離すという所だろう。現状のエヴァは肉体的には普通の子供と変わらないので、茶々丸がいないだけでも大きなダメージになる筈だ。
「……いや、何て言うか……」
思わず言葉に困る。
視線の先にはネギと神楽坂。そしてその先には茶々丸の姿があるのだが、その茶々丸が何と言うか凄かった。
子供が風船を木に引っかけて泣いていればその風船を取ってやり、老婆が歩道橋を渡るのに苦労していれば背負ってやり、子猫が段ボールに入れられたまま川に流されているのを見れば何の躊躇いもなく川へと飛び込み子猫を救助する。そして近くの広場で猫達へと餌をやる。
エヴァの家に初めて行った時にも感じた事だが、茶々丸には良心回路とでも呼ぶべき物が備わっているんだろうか。ネギ達もそんな茶々丸を見て感動した様子で目を潤ませている。
「これは放っておいても大丈夫か?」
そんな風に思ったその時だ。ネギと神楽坂が意を決したように茶々丸の前へとその姿を現す。
1分程お互いに話をしていたようだが、結局はやりあう事になったらしく神楽坂が茶々丸へと突っ込んで……
「何っ!?」
確かに神楽坂の運動神経の良さは知っている。特に新聞配達で鍛えたというその脚力は認識阻害の結界のおかげで悪目立ちこそしていないが、冗談抜きにオリンピックレベルと言っても過言ではないレベルだ。だが、それでもあくまでも一般人レベルでの凄さでしかない。だが、神楽坂が茶々丸に突っ込んでいった今の速度は明らかにそれ以上のものだった。
不審に思い、茶々丸と何故かデコピンでやり取りをしている神楽坂を観察する。すると、その身体から魔力が放たれているのが感じ取れる。
「神楽坂から魔力、だと?」
不審に思ったの
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