審判者
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らして無茶な話だ。
死後は勿論、いきなり異世界に送られるようなケースもある。
しかも神側の勝手な理由と都合で…そんなオリ主が団結して神を訴えるなんて事は…まあないとは言えないだろう。
彼、彼女達には神を恨む理由も資格もある。
ジャッジメントと言う名前もそれなら理解できなくもないのだが…。
『そう言う平和的な理由なら問題はないのですが』
「……平和的…ですか?」
神が糾弾される事を平和的と言うセンスはどうかと思うが、全ての母である大母神の教育方針は信賞必罰だ。
仮にオリ主被害者の会などと言うものが立ち上がった日には大母神は誠心誠意謝って被害者であるオリ主側につくだろう。
ちなみに勧誘を受けたらしいオリ主たちを送り込んだ神はすでに大母神のお仕置き済みである。
「まあ、おそらくそう言った理由ではないでしょうけど…」
あの時、何者かは禁則事項を犯した持古中を秋晴の目の前から連れ去った。
刑の執行を妨害して…持古中が何をして、その結果裁かれようとしていたのか、秋晴がどのような存在かを知らなかったというのは少し好意的な見方が過ぎるだろう。
一応、目の前に現れたなら事情くらい聞くつもりではあるが、正直口より先に実力行使をするような相手では色々と望み薄な気がしてならない。
十中八九、戦闘は避けられないと思っている。
「連中の目的を知るのに一番簡単な方法は直接相手に聞くことなので、これはいったん保留にしてもいいでしょう」
どの道一回は対峙しなければ何も始まらないのだ。
目的などその時に聞けば事足りるはず…相手が正直に話すかどうかは分からないが、そこはやりようだろうと思っている。
ならば問題は後一つだ。
「奴らはどうやって別の異世界を行き来しているかですね…」
世界移動の能力を持つオリ主でも、縁のある自分の世界と送り込まれた世界を行き来するのがせいぜいだ。
しかし、あの時あの場にいたオリ主はおそらくその制限を外れている。
秋晴にも同じ事が出来るが、それはあくまで秋晴が特別だからだ。
秋晴が異なる世界を自由に行き来出来るのは、秋晴が自分の世界を無くした事に関係している。
帰るべき世界を失った秋晴の縁は、大母神のオリ主になった時点で、大母神を頂点とする樹形図と繋がった。
故に秋晴は全ての世界を自由に行き来する能力を手に入れたが、同じ事は他の神のオリ主には出来ない…自分の世界を失った悲しみと引き換えに、秋晴だけに許された特権の一つだ。
「そんな危険なオリ主を見落としていたなんて…すいません」
『それに関しては…すでに調べは付いています。秋晴のせいではありません』
「え?」
意外過ぎる大母神の言葉に、秋晴は思わず聞き返していた。
『世界移動
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