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オリ主達の禁則事項
審判者
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〜お兄ちゃん〜♪」

 出て行った時も唐突なら帰りもいきなりだった。
思わず壊れないか心配になる勢いで開いた扉の向こうから現われたのは、さっきの女の子だった。
 何をするのもオーバアクション気味なのは見た目と同じく幼いからだろうか?と冷静な部分で考える。

「おいおい、柄瀬?そんな所にいたら邪魔だろうが、どけよ」
「は〜い」

 どうやら幼女の名前は柄瀬と言うらしい…が、それを確認する余裕はなかった。
 柄瀬の後ろにいた男に圧倒されたのだ。
 浅黒い肌に金髪の髪をモヒカンにした大男が…扉の枠でヘアースタイルが崩れる事を気にしたのだろう…身をかがめるようにして部屋の中に入ってくる。
 二メートル近い身長はただそこにいるだけで威圧感を発散する。
 
「ボコボコにされていたのに、元気そうね?流石は使徒の遺伝子持ちね、ちょっと羨ましいわ」

 男に続くのは女、栗色のブロンドをカールさせ、如何にも育ちの良さそうな顔立ちに金のかかっていそうな露出のおいドレス風の服を着ている。
 少々切れ長の目で値踏みするように上から下まで往復するように見られた中の背筋に寒気が走った。
 人によっては喜びを感じる人間もいるかもしれないが、中はそんなさげすみの目で見折られて喜ぶ趣味はない。

(マモル)くん、美衣(みい)さん、唐突すぎますよ。持古さんが戸惑っているじゃありませんか?」

 最後、衛と呼ばれた男と美衣と呼ばれた女の後ろから、4人目が現れた。

「おはようございます」

 横にのいた二人の後ろにいたのは上から下まできっちりとしたビジネスマンのスーツに身を包み、微笑んでいるメガネをかけ、元から細いらしい目を弓なりに、柔和そうな笑みを浮かべた男が一人…雰囲気からして柄瀬の言った先生と言う奴だろう。
 少なくとも衛と美衣よりは先生といったイメージに近い。

「あ、ああ…お、おはよう…」

 素直に挨拶を返してしまったのはまだ状況が飲み込めていないからだ。
 いくら怪しい相手とはいえ、自分がいる場所も分からないのに喧嘩腰になるほど向こう見ずでもない。

「お前達…誰だ?」

 そして、当然ではあるが目の前に現れた男にも、その他の三人にも見覚えはない。

「これは失礼、私の名前は“ハイポ・クリッター”と言います。以後お見知り置きを」
「衛だ。よろしくな」
「美衣、なれなれしく呼ばれるのは好きじゃないからちゃんとさん付けしてよね」
「柄瀬は柄瀬だよ〜よろしくね、おにいちゃ〜ん♪」

どうやらハイポという好青年風の男がこの集団の中心、リーダーらしいというのは分かった。
そんな風に四人を観察していると、視線を察したハイポが一歩前に出る。
代表として中と話をするためだ。

「もうおわかりと思いますが
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