暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
一時の撤退
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らかに嘲笑ととれるシュウシュウという笑い声を上げるザザ

「僕はリンと戦えればそれでいいけどねぇ」

シノンのことなど歯牙にもかけていない様子のレオン

「順番が逆になっただけだ……。まずはおまえを倒してそれからゆっくりとあの女を殺すことにしよう」

「俺を倒すことができたらな」

ここに双剣はない。使い慣れた金属剣もない
しかし、俺はこの場所を守り抜かなければならない

「ここは僕に任せて先に行くといいよ?ステルベン」

「残念ながらリンが退くとは思えない」

「正解だ、ザザ。ここから先に行くことができるのは俺だけだ」

「おまえに勝機があるとでも?」

「勝機があるとかないとか関係ない」

シノンをこの先に待たせているからな

「絶対に勝つ」

俺はそう言うとザザとレオンに向かってピースメーカーと光剣を構えて走りだす。対するザザは刺剣を、レオンは槍にみたてた銃を構えた

「ふっ!!」

初撃の光剣によるなぎ払い。レオンとザザは後ろに跳ぶことで回避する

「二度は同じ手を食わない!!」

刺剣による突きのラッシュ。この動きはソードアート・オンライン内で見たことがある
たしか、スター・スプラッシュだったか

俺は突き出された刺剣が体に突き刺さる直前でピースメーカーで横に少し押してやることで回避する
ザザの舌打ちが聞こえる
その直後、ザザが跳び退きその開いた隙間から銃剣が突き出されてきた

「くっ!?」

とっさに後ろに跳ぶが完全にはかわし切れず軽く胸に刺さる
もう一度地面を蹴り、完全に銃剣の効果範囲から出る

「ステルベンがいなければ仕留められたのに」

「俺がいなければあんな隙は生まれなかった」

ステルベンがいたから踏み込みをしっかり行えなかったのだろうレオンが軽口を言っているがザザはそれを真っ向から受けてたつ
どちらにせよ、コンビネーションはかなり良い
悪ければ個々に分断して片方ずつ撃破すればよかったのだが

「無駄な話はこれ位にしてそろそろ行くよ?」

「ああ……」

再び俺とザザ、レオンが腰を落として構えたその時だった

「ッ!?」

ちょうど真ん中辺りに缶のような物体が落ちてきたのは

とっさにそれに背を向けて後ろに跳んだ

そして、その場は光と爆音に包まれた

「スタングレネードか……」

多少離れていたのと反対を向いていたことが幸いして意識を持っていかれることはなかったが、耳がやられた
しばらくは何も聞こえないだろう

聴覚というのはかなり重要だ
敵の気合いの声。武器が風を斬る音。足元でなる草の擦れる音
様々な音から情報を入手し、戦うのだ
俺は耳が聞こえる状態で戦うのなんて絶対にしたくない

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