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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十一話 楽しい合宿
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ならねぇだろうけど……悪かった。アタシ達は……』
『そんな、ノーヴェさんが謝る事無いんです!何時までも引きずってる俺は……ホント、女々しいですし……』
『…………』
なんとも暗い雰囲気のまま会話は進む。と、そんな事をしていると……
「はぁ……はぁ……」
「おっ」
「む……」
息を荒げながら、アインハルトが水から上がってきた。
『何か、エロチックですね。美少女が息を荒げてると』
『アル煩い』
『すみません』
珍しく素直に謝ったアルを叩きつつ、クラナはアインハルトのようすを観察する。
どうやら、通常と違う水中での動きで体力を消費し、ヴィヴィオ達より早くバテてしまったらしい。
と言っても、アインハルトの総体力は恐らく今遊んでいる五人の内で群を抜いてトップだ。もしあの遊んでいるのが地上であるならば、恐らく初めにばてるのはコロナ辺りだろう。
それがアインハルトが一番にバテてしまったのはひとえに、今彼女がしているのが水中での遊びだったかに他ならない。
一般的に暮らしていると、其処まで深く考える事ではないのだが、実は水中での運動量は、地上の比では無い。
浮力や幾つかの物理的な理由によって、体が支える体重は地上よりも遥かに軽くなるが、これが運動となるとそうはいかない。
例えばだが、歩くと言う運動をする時、この浮力は逆に運動の邪魔になってしまう。何故なら下向きに掛かっている力が弱くなると言う事は、つまり運動した際、地面に対して賭ける事の出来る重量が減ると言う事であり、それはそのまま、地面に伝わる運動エネルギーそのものが減少する事に繋がるからだ。
その他、水の抵抗や、河の流れ、運動を行っつぁいに体の後ろに発生する渦状の水流による抵抗等、幾つかの理由もあって、恐らく同じ行動を地上と同じ調子でやった際の運動量は水中では地上の五倍から七倍に跳ね上がる。ちなみにこれは、速く動こうとすればするほど必要な運動量の差は大きくなる。恐らく、走るとなったら八倍でも不足だろう。
勿論これは、水中の運動全てを一括で計算できる訳ではない。例えば、泳ぐと言う水中特有の運動は、水の切り方や掻き方で全く使う運動量と発生する運動エネルギーの効率は変わるからだ。
ちなみに、今アインハルトが同じ状況下でヴィヴィオ達よりも早くばててしまったのは、これによる所が大きいだろう。
ヴィヴィオ達は週に大体二回くらいのペースで、プールで遊び兼トレーニングをしている。自然と体が水中での身体の動かし方を覚えているし、その為に必要な柔らかく、持久力の高い筋肉が既にある程度出来ているのだ。
そんな事を考えていると、ノーヴェがヴィヴィオ達に何かを叫んだ。
「おーい!ヴィヴィオ!リオ!コロナ!せっかくだから《水切り》やって見せてくれよ!」
「「「はぁーいっ!!」
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