暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十一話 楽しい合宿
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。何しろ参加するメンバー全員が管理局の第一線で活躍するエリート。それも一級の戦闘能力を持つ人々で、内何人か(問言うか部門別に見ればほぼ全員)は、その中でもトップレベルの魔導師なのだから。
そんなハイレベルなメンバーの中に混ざって訓練をしないかと誘われれば、一介の学生身分であるクラナにしてみれば、それは驚きだろう。
そしてフェイトはと言うと、怪訝な顔をするかと思っていたクラナが反射的に目を輝かせた事で、これまでのクラナに対するアプローチから帰って来ていた反応とは違う。明らかで、確かな手答えを感じ取った。
そのまま話を進める。
「なのはがメニュー考えてくれるって言ってるから、クラナもある程度適してるトレーニングが出来ると思う。意見が有れば言ってくれても良いし、でも内容は私達と殆ど同じだからクラナには少しハードかもしれない。やるかやらないかはクラナが決めて良いけど……どうかな?」
「い……」
「え?」
その次の言葉で、今度はフェイトが大きく驚かされた。
「い、良いんですか……?」
「…………!」
久しぶりの……本当に久しぶりの、クラナからの表情の変化と共に漏れた、感情のこもった言葉。そして同時にそれを聞いた瞬間、一瞬だけだがフェイトは感じ取った。
もう四年以上前に見た切りの、あの頃のクラナの片鱗を、確かにフェイトは今のクラナの中に見たのだ。
フェイトは確信する。きっと、あの頃自分やなのはと笑いあっていたクラナは、何ももう死んでしまった訳ではない。今のクラナと共に、彼の奥底で生きているのだと。
確信したことへの喜びと、期待を持って、フェイトは大きく頷いた。
「……うんっ!」
少しずつ。少しずつ。
彼等の中に、“楽しい合宿”が、訪れ始めていた。
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