美食屋、転生する!
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「あれ?でもなんで別世界に転生させる必要があるんですか?」
魂を回復させるためなら今まで自分たちが住んでた世界に転生させればいいんじゃ?
俺の疑問にヨミエルさんは答えてくれた。
「それは魂に刺激を与えるためだ」
「刺激?」
「ああ。」
ヨミエルさんによると魂の回復を促すにはとある方法により刺激を与えるのが一番手っ取り早いそうだ。
その刺激とは『充実した生』。つまりは俗にいう『波瀾万丈な人生』をおくらなければその転生先での魂の完全回復は難しいらしい。
なので転生先には魔法少女のいる世界や海賊王を目指すゴム青年のいるところなどの『創作物』の世界が多いらしい。
「ふむ。大体把握した。でもなんでそれでシャルロットさんがここまで謝ってんだ?ミスで魂を壊されたっていっても創作物の世界なんて面白そうな世界に転生させてくれるんだしそこまで気にしてないんだが…」
俺がそういうと、シャルロットさんは目尻にさらに涙を浮かべ、ヨミエルさんは本当に申し訳ないというような顔を浮かべていた。
「転生先で寿命意外で死を迎えた場合、その対象者の完全なる死。ーーーーーー魂が完全に抹消されるからだ」
「っ!?つまりそれは…」
「そう、私たち大天使や君たちが『神』とよぶ私たちの上司でも再生は不可能となる。元になるものがないからな。」
つまり転生先で病気に掛かって死んだだけであらゆる意味で俺の存在は消えるのか…。
「本当に、本当にごめんなさい。私にできることならなんでもしますから!」
俺の沈黙を怒りと受け取ったのかシャルロットさんは頭を下げ続ける。
ふむ。
「別に気にしなくていいぞ?」
「………へ?」
「ほう」
シャルロットさんは俺の言葉に呆けたように顔を上げ、ヨミエルさんは面白い物を見るような目で俺を見てくる。
「いやだから特になにもいらないって」
「な、なんでですか…?」
いや、だって。
「わざとじゃないんだろう?だったらしょうがないだろうが」
誰にでも失敗はあるし。
「で、でも!」
「それにだ」
俺はシャルロットさんの目元から流れている涙を拭ってやる。
「あんたみたいな美人の泣き顔はもう見たくない」
「え………?」
シャルロットさんは最初俺が何をいったのかわからないような顔をしていたが、俺の言葉の意味を理解すると顔を真っ赤に染めてモジモジしだした。…なにこの可愛い生物。
「案外くさいことをいうのだな君は」
ヨミエルさんが呆れたような顔でこちらを見ていた。
しょうがないでしょ!特殊な性癖でも
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