美食屋、転生する!
[1/8]
前書き [1]次 最後 [2]次話
ここは【転生管理局】。俗にいう『輪廻転生』の流れに魂を乗せるために管理する天界の役所の1つである。
そんなこの場所で今、1つの異常事態イレギュラーが発生していた。
「なにいっ!魂を壊しただとぉ!?」
「す、すみませんっ!!」
そういって頭を下げる少女。艶やかな金色の髪にぷるんとふるえる柔らかそうな唇。その目尻に涙の溜まった大きな瞳は宝石のように美しい。正にこの世のもの(…)とは思えないほど美少女といえた。
それもそのはず、彼女の背中からは穢れを知らないであろう純白に輝く翼が一対。頭にはリング状の光が輝いていた。
彼女の名前は『シャルロット』。俗にいう【天使】という存在である。なぜ彼女がこうして頭を下げているのかというとそれにはとある理由があった。その理由とは、
「どうするんだいったい。こんな、こんなに
魂を破損させてっ!」
そうこの少女はよりにもよって自分たちが管理するはずの転生待ちの魂。その魂を破損させてしまったのだ。
通常この転生管理局では魂はそれぞれに特殊な造りのケースにて保管される。このケースはちょっとやそっとでは壊せないほど頑丈で、大天使クラスの力でやっと壊せるほどだ。なぜここまでするのかというと、答えは一つ。それは『魂の強度』に問題がある。
本来魂とは大変デリケートな物で、他人にいわれた悪口程度で魂が埋め込まれている胸元に痛みが走ることがあるほどだ。
通常は肉体や情報を伝達する神経などに護られておりめったなことがない限り壊れることはない。…まああまりにショックな出来事や肉体や神経に負荷を与えると魂が耐えきれずに壊れてしまうのだが。その状態の人間のことを人間界でいうところの『廃人』というところだ。
人間界でそのような状態になった時にはそれは個人の責任として完全に魂の情報を初期化し、再び輪廻の輪に乗せればいいのだが、こちら、つまり天界のミスとなると話は違ってくる。
「本当にすみませんでした!!」
「……はぁ。私にいっても仕方なかろう。規則は規則。お前には従ってもらわなければならない。そう、ーーーーーー『魂を破損させたものはたとえ神であろうともその被害者に従わなければならない』という規則を」
「そんなぁ…」
そうもし魂を天界側が破損させてしまったら、保障としてその者を特典付きで別世界に送り魂の自然回復を待たせるていうこと、その魂を破損させたもの者はその被害者の願いを何がなんでも叶えなくてはならないというものだ。
例えば『億万長者にしてくれ』だったり『ギャルのパンティおくれ!』だったり。そして最悪『奴隷になれ』といわれても必ず従わなければ
前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ