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ヘタリア大帝国
TURN76 青い石の力その五
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「絶対にね」
「何か皆まだ共有主義とは遠いわね」
 ミーリャは怒り続けるカテーリンに言った。
「贅沢ばかり追い求めて」
「皆一緒の生活をしないと駄目なの」
「それが一番幸せだからね」
「そう、同じお部屋に住んで同じものを食べて」
 そしてだった。
「同じものを着ないと駄目なの」
「そういうことだよね」
「ドクツはまだ私達にかなり似てるけれど」
 カテーリンはファンシズムと共有主義の類似性、もしかすると同一かも知れない双方のそれに気付いていた。ヒムラーはアイドルではないにしても。
「それでもこうしたお部屋は駄目よ」
「うん、じゃあ太平洋諸国をやっつけたら」
「エイリスと一所にドクツもやっつけるから」
 所詮それまでの同盟である。
「そうするから」
「けれど今はドクツとエイリスとは仲良くしないとね」
 ロシアは素朴な顔でこの現実を話した。
「さもないと太平洋諸国と戦えそうにないしね」
「そう、けれどあくまで一時的だから」
 あくまでこう考えているカテーリンだった。
「とりあえずお部屋は替えてもらってね」
「そうしようね」
 ソビエト側はこうした話をしていた、彼等はドクツのロイヤルスイートを唾棄すべきものと捉えていた、そしてエイリス側は。
「やっぱりこれかよ」
「コーヒーなのね」
 イギリスとマリーがコーヒーを前にして嫌な顔になっていた。二人はセーラに用意されたロイヤルスイートの中でテーブルに座っていた。
 そこでドクツのコーヒーを見て言うのだった。
「ドクツはコーヒーだけれどな」
「紅茶ないのかな」
「俺コーヒー駄目なんだよ」
「僕もだよ」
 こう二人で言う。そしてだった。
 二人と同席しているセーラも暗い顔で述べた。
「私はコーヒーは」
「女王さんコーヒー駄目だからな」
「はい、昔からです」
 イギリスに対しても暗い顔で答える。
「紅茶派なので」
「俺もだよ。っていうかな」
 イギリスもセーラに応えながら話す。
「これ俺達への嫌がらせか?」
「そうかもね。あのヒムラーっての意地悪そうだし」
 マリーは直感でこう察していた。
「というかあまり性格よくないよ、絶対」
「そこそこのやり手なのは間違いなくてもな」
 イギリスもヒムラーについて言及する。
「何か色々企んでる感じだな」
「にこやかに笑ってるけれどね」
「けれど軽い笑みね」
 セーラはコーヒーに口をつけないままマリーに返す。
「あの人の笑みは」
「何か水商売みたいな?」
「マリー、そういうお店に行ってるの?」
「例えよ、僕もそういうお店には行ってないから」
 王族である以上に姉のセーラが厳しいのでマリーはそういう店にはお忍びでも行けないのだ。エリザはどうかわからないが。
「例えだから」
「だと
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