第5章:導かれし者達…トラブルを抱える
第28話:信じる心とは……
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る所だ! 記憶しちゃったの?
「ふ〜ん…って、反応薄いな!? 聞いて下さいよ、本当に凄い情報なんですから!」
「別に聞かないなんて言ってないだろ……俺は此処にいるのだから勝手に話せよ」
シビレる! 無駄に暑苦しい男に対して、ここまでクールに対応出来るなんって。
「あ、あのですね……今、我々は『ミントス』と言う町に向かっているのですが、其処に住む『ヒルタン』と呼ばれる老人が、若い頃に世界中を回って手に入れた宝の地図を持っているらしいんです!」
「……………」
「……あの、聞いてますウルフさん?」
「聞いてるよ」
一度もホフマンに視線を向けることなく、スケッチブックの絵を描き進めるアニキは、にべもなく言い捨て軽くあしらう。
「こ、これは是非とも宝の地図を譲って貰い、その宝を探し出しましょうよ!」
人間というのは金が絡むと異様にテンションを上げる生き物だ……
しかし全ての人間がそうではない。
ウルフのアニキは、ホフマンの話を聞いても顔色一つ変えやしない!
「はぁ〜……ホフマンさん。俺達は貴方に信じる心を渡しましたが、人を信じる事とバカみたいに情報を鵜呑みにする事は違いますよ。貴方の将来の夢は、父親の様に自分の宿屋を持ち、世界中に展開させる事なのでしょう! だとしたらもう少し知恵を付けないと、何れ誰かに全財産を騙し取られますよ!」
「な、何ですか藪から棒に……こ、この情報は信憑せ「トルネコさん!」
アニキにキツイ事を言われたホフマンは、大分狼狽えながら情報の確かさを説明しようとしていたのだが、やっと顔を上げてくれたアニキの饅頭を呼ぶ声に阻まれてしまう。
「な、何でしょう……?」
おずおずとオイラ達の前に姿を現す饅頭……
スケッチブックを閉じ立ち上がったアニキは、ホフマンを押し退け饅頭の側に近付く。
「ホフマンさんを使い宝の地図で俺を懐柔しようとするのは止めてください!」
「な、何を言うんですかウルフさん!?」
「そ、そうですよウルフさん! 俺はトルネコさんに貴方を懐柔しろなんて言われてませんよ!」
確かに……何であの話がアニキの懐柔に繋がるんだ?
「はぁ〜……解った解った、今説明してやっから!」
ホトホト疲れた様子でオイラ達全員を一瞥するアニキ……
やっぱりアニキはかっけー!
「いいか、仮に宝の地図が本物だとして、何で見ず知らずの俺達が譲り受けられると思うんだ? ホフマンさん、貴方はトルネコさんに『これは是非とも実質的リーダーのウルフさんに伝えて、宝の地図を譲り受けられる様に話した方が良いですよ』とか言われたんだろ!」
「え!? 俺とトルネコさんの会話を聞いてたんですか?」
本当にそんな会話があったのかよ!
すげーなア
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