第10話 魔人たちは先に進むようです
[9/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
……。」
ああ、ウチの小さい姫様は、何時の間にかこんなに成長していたのか。
「今は、サヨナラだ!!
我々は不老なのだから、いつか会えるさ!!」
なら、もう俺達が手を出すことは無い、のだが。
だが、しかし!!
「エヴァ、俺達の代わりに、これを持っていけ。お守りだ。」
そう言って渡すのは、黒い羽と白い羽が交差しているチョーカー。
能力は・・・
『エヴァに15禁以上、もしくは、エロい危機が迫った時に、俺が召喚される』だ!!
――――痛い痛い!物を投げるんじゃない!!
シリアスは投げ捨てるモノなんだよ!!!
エヴァは穢させん!!嫁にもやらん!!欲しければ俺を倒して行け!!!
「ククク、吸血鬼がお守りを持つとはお笑いだな。
だが―――、ありがとう。一生大切にする。
それではな、兄さま、姉さま!!またいつか会おう!!!」
「行ってらっしゃい、エヴァ。車に気を付けるのよ。」
「知らない人に着いてっちゃ駄目だからな。」
「お前等は私の親か!!?全く、じゃあな!!」
「ああ。またな、エヴァ。いずれ、因果の交差路で。」
バシュゥ!!という音と共に、エヴァを旧世界に送った。
これでいい。
これで、『これ』に関係ないエヴァは助かる。
「さて、シュウ。本当の目的を…いえ、エヴァのも本気だったわね。
二つ目の目的は、一体何?」
流石、ノワール。そこまで気付いてたか。
「ああ。俺の経験もだいぶ溜まったし、武装の貯蔵も十分だ。
―――偉そうに人間の上に突っ立ってる、『神』の殲滅に向かう。」
そう。俺の今回の真の目的は、武装の調整。
ノワールとの模擬戦と、今回戦いで使った感じで分かった。
―――あいつらは、本気の俺の足元にも及ばない。
神の名を冠しているが、所詮は天使。しかも、全盛期より遙かに劣る軍。
ノワールだけでも勝負は見えている。
「さぁ、ノワール、行こうじゃないか。偽の神の世を終わらせに!!!」
「フフフ、Yes、mymaster.ああ、本気で戦えるなど、何千年ぶりか。
あぁあ、血が滾る!!」
ノワールが若干昔の女王様形態になってるな。踏んで欲しい。
「愁磨、行くぞ!グズグズするな!!!」
「了解です、姫様。さぁ、『神の許へ連れて行け』!!!」
――――ィィィィィィィィィィン!!
羽音の様な高い音が響き、
―――バシュゥン!!!
俺とノワールはあの世界へ転移した。
最後に聞いたのは、塗り替えていた世界が硝子の様に砕け散る音と、
軍の勝鬨の声だった。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ