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少年は魔人になるようです
第10話 魔人たちは先に進むようです
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の証拠に、転移出来たのに新たに送り込まれてないだろ?

って言うか、大神官てアホばっかか?」

「言わないでくれ……。――それなら良いんだ。

なに、簡単だ。俺らが出て行って兵士たちが喜んでる隙に、

お前は魔力を消して脱出、何処へ也とも行ってくれ。

後は俺達が元老院に、『お前等の力を封じて旧世界に送った』

とでも報告すれば、俺ら大魔導士、お前自由、皆ハッピーエンド。」

「それだと俺達に追手が来そうなんだが?」

「ああ、大丈夫。懸賞金は無期限無効にしておくから。」

「…ふむ、今の条件なら問題無いな。それで行こう。」

「よッし!契約成立だ!!!」



ガッシリ握手すると、三人は世界の外へ向かう――


「んじゃあな!近くに来たら連絡くらいしろよ、アーカード!!

って、そうだ?!アーカードって本名じゃないんだろ?名前教えてくれよ。」


――と思ったのだが、ジオンが俺の名前を聞いて来た。

困るモノでもないし、別にいいか。


「俺の名前は愁磨。愁磨・プテリュクス・ゼクスパール・織原。」

「そうか。じゃ、シュウマ!今度は飲もうぜ!!じゃあな。」

「随分大層な名前なのね。あんたと悪戯したら面白そうだから、

今度遊びましょ。それじゃあね、シュウマ。」

「あの…、偶に遊びに来てくださいね///さようなら、シュ、シュウマさん。」

「おう!お前らも元気でな〜。またな!!」


いや、なかなかに良い奴らだった。

違う立場だったら、気兼ねなく友達になれたのかもな。

―――いや、今はもう友達だから関係ないか。


『シュウ、私達忘れて、随分とお楽しみだったじゃない?』

『兄さまは女に見境が無いのだな。誰彼構わず優しくしおって!

しかも、私にはあれだけ渋ったのに、初対面の相手に簡単に名前教えよって!!』


と、二人から嫌味がかかる。嫉妬深い姫様達だなぁ。


「ハイハイ、後でかまってやるからそう怒るなって。

……………二人とも、ちょっといいか?……『召喚』」


俺の前に魔法陣が出て、『闇』から二人が出てくる。


「ちょっとシュウ!!私という者がありなが、ら……?」

「兄さま!!初めて会ったばかりの女、に、………兄さま?」


激昂していた二人だが、俺の様子がおかしい事に気付いたらしく、

そのなりを潜める。


「エヴァ、ノワール。俺がさっきの戦いで思った事を聞いて欲しい。」


そう言うと二人は困惑しながらも頷いてくれる。


「……これからはエヴァと別れて旅をしようと思う。」


「「………………え?」」


俺の言葉に二人は更に分からない、
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