第72話
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ので邪魔は出来ない。
桔梗は未だに入院中、一方通行の所に行ったら行ったで、打ち止めの相手をしなればならなくなる。
上条達が関わっている魔術事件に関わる気もない。
ようするに暇なのだ。
麻生はどこか涼しい所で寝るか、と考えた時だった。
「見つけたわよ、麻生恭介!!」
後ろから名前を呼ばれたので振り返る。
後ろには如何にも怒ってますよオーラを出した制理がドシン!ドシン!、という効果音が出てきそうな足踏みで近づいてくる。
「大玉転がしが終わってからすぐにいなくなって、貴様は皆の応援をやろうとは思わないのか!!
この学校の裏切者が!!」
応援に行かなかっただけで裏切り者とは言い過ぎだろ、と思ったが言い返しても火に油を注ぐようなものなので止めておく。
制理はそのまま麻生の襟首を掴むと、そのまま強引に引っ張っていく。
「全く、少しは大会を成功させようという努力はできないの、貴様は?
最も努力すべきは運営委員だというのはあたしも分かるけど、ここまでやる気がない人間を見ると腹が立ってくる!」
言いながら、パーカーのポケットから牛乳を取り出して、飲み始める。
よほどご立腹なのだと、麻生は考える。
「んで、今は何の競技をしているんだ?」
引きずられながらも麻生は制理に聞く。
「それぐらい何で覚えられない?
脳に栄養が足りてないのか。
そうかそうか、なら今この場で最優先すべきなのは当分の摂取ね!」
「いや、充分に足りてるから遠慮しておく。」
絶対に受け取りません、という麻生の雰囲気を感じ取ったのか、ポケットから出したシュガースティックをポケットに入れ戻す。
「今ウチの学校が参加しているのは二年女子の綱引きと三年男子選抜のトライアスロン。
どっちの応援が良い?
やっぱり女子か。
そうよね所詮は麻生だもんね!
常盤台の生徒とかにちやほらされてさ!」
「勝手に決めつけるな。
あと、あいつらが勝手に来ただけで俺は関係ないぞ。
それより、お前は俺なんかを相手していいのか?」
「どういう事?」
「運営委員。
仕事は大変なんだろう?」
「何で貴様にいちいち心配されなくちゃいけないのよ。」
「別に俺に構っているせいで仕事が出来ませんでした、何て言い訳にされるとこっちが迷惑だからな。」
「安心しなさい。
私は突発的な事態にも対処できるように、スケジュールにはある程度ゆとりを設けておいたから問題ないわ!」
「だったら尚の事、俺なんかじゃなくて友達と屋台とか回ればよかったじゃないか。」
「思い出の作り方は人それぞれよ。
あの子達だってちゃんと納得してくれてるし!」
そう言った
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