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とある星の力を使いし者
第72話
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はこっち。」

強引に上条にスポーツドリンクを押し付ける。
上条も喉が渇いていたのか、拒否することなく受け取った。
貰ったスポーツドリンクを飲みながら上条は土御門に提案する。

「なぁ、この一件、恭介にも手伝ってもらった方が良くないか?」

この一件とは、ステイルが土御門に話していた内容だ。
本来なら上条は関わっていなかったのだが、彼らの話す声を聞いてしまったのでほっとくにほっとけなかったのだ。
簡単に説明すると、この学園都市には二人の魔術師が潜入しているらしい。
もっと正確に言うと、ローマ正教のリドヴィア=ロレンツェッティとその人が雇ったイギリス生まれの運び屋、オリアナ=トムソンの二人である。
彼女らの狙いはインデックスの誘拐などではなく、教会に伝わる霊装の受け渡しをするというものらしい。
なぜ、学園都市で受け渡しをするのかというと魔術側は不用意に科学側に手出しする事は出来ない。
これは逆も言える。
故に、学園都市の上層部が魔術師がこの街に潜入している事が分かっても警備員(アンチスキル)風紀委員(ジャッジメント)を使って迎撃する事は出来ない。
これも逆も言える。
不用意に魔術師が警備員(アンチスキル)風紀委員(ジャッジメント)に手出しする事もできない。
この街はどの勢力も迂闊に手を出す事が出来ない街なのだ。
だが、今は大覇星祭中だ。
一般客も参加する大覇星祭の都合上、どうしてもセキュリティを甘くしないといけない。
なので、彼女ら魔術師達も簡単にこの街に侵入する事が出来る。
ステイルは「上条の知り合いだから、個人的に遊びに来た」という大義名分があり学園都市に入ってくる事が出来た。
もし、上条達とは無縁のイギリス清教の魔術師たちが無闇に入ってくれば、他の魔術組織も学園都市に入ってくる。
基本的に彼ら魔術師は学園都市に友好的とは言えない。
潜入してくれば破壊工作をしてくる可能性もある。
そうなれば、戦争が始まってしまう恐れがある。
なので、ステイルのような特定の知り合いがいる魔術師だけしか入ってこれない。
自ずと少数精鋭なる。
上条は神裂も呼べばいいのでは?、と提案したがステイルと土御門に却下される。
なぜなら、リドヴィアが受け渡しする魔術霊装の名前は「刺突杭剣(スタブソード)」。
効果はあらゆる聖人を一撃で即死させるモノ。
それも切っ先を向けただけでなので距離も障害物も関係ない。
聖人とは生まれた時から神の子に似た身体的特徴・魔術的記号を持つ人間の事を言う。
神の子の力が宿るので、普通では考えられない力を発揮できるが、欠点もある。
それは神の子の弱点(処刑・刺殺)も受け継いでしまっている事だ。
刺突杭剣(スタブソード)」は処刑と刺殺に特化した魔術霊装。
これほどまでに聖人の弱点をつ
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